世界最強の職業がゲーマーって本当ですか?!~その男は異世界でもチート級に生き残る~
鏡花水月の幻想
異世界転移
第1話優勝って本当ですか?!
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ……
射撃ゲームでよくある射撃音がヘッドフォンを通して、俺の耳に聞こえてくる。
「グレン選手! 流石のプレイスキルといったところでしょうか! 先手を取られたの
にも関わらず、一度も被弾することなく、レオ選手を撃破ー!」
「わぁぁぁぁぁぁぁあああ!」
俺のプレイを解説した司会に続くかのように大歓声が聞こえてきた。まぁ、いつものことなので慣れている。
「さぁ、残り五人となりました! そろそろ今大会の終わりが近づいてきています!」
そう、俺は今、巷で大人気となったゲーム【ガンバトル・オンライン】通称、GBOの全国大会に出場している。
そして俺は前大会の優勝者として、二連覇をかけて戦っている。
「おぉ?!ここでまさかのリン選手とAKINA選手が相打ちだー?!」
お?相打ちはうれしいな。これで俺を含めて三人になった。そしてここからは心理戦だ。
このゲームの仕様として、特定のエリアから少しづつ地面が崩落していき、バトルスペースが狭くなっていく。
そして最後に残されたステージは端っこの方に一軒家と木の上に建てられたツリーハウスだけが残っており、ほかには障害物は見当たらない。
俺は今そのツリーハウスの中に潜んでいる。
「そしてついにマオ選手がタクヤ選手に倒された―!」
残り一人……運よく俺のいたツリーハウスとは真逆の方向に潜んでいたらしく、俺を探してこちらに向かってきた。
コントローラーを持つ手が震えてきた。ここから一寸の狂いも許されない。
ガチャ……
来た?! 足音が聞こえる。そして、階段を上りだしたのか、足音がよりはっきりと聞こえる。
そしてついに?!
ギィィィ……
はいってきた! 相手はまだ俺に気づいていないようだ。いいぞ、ここまで理想的な展開だ。そして相手が部屋を出ようとしたとき、俺は銃を打ち出した。
相手の……足元に置いた火薬を。
「バーーーーーン!」
「ふぅ……なんとか勝てた……な」
誰もいないのについそう漏らしてしまう。それぐらい緊張感のある試合だった。
「今大会、優勝者は、グレン選手だーー!」
「わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!」
司会が高らかに俺の勝利を叫び、それに呼応するかのように、今日一番の歓声が鳴り響いた。
「さてと、表彰式に向かわないとな」
俺は、ヘッドフォンを耳から外し、首にかけてから表彰式の行われる、メインステージに向かった。
「ガンバトル・オンライン全国大会、優勝おめでとう。 グレン選手」
「ありがとうございます」
「優勝賞金五百万とこちらの金のトロフィーを送らせていただきます」
俺が賞金と金のトロフィーを受け取ると大喝采が起きた。
「最後にグレン選手。 何か一言いただいても?」
「そうですね……では」
ここはこの一言に尽きる。俺の信念だ。
「ゲームは……勝つから楽しい!」
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