第一章
第1話
みんなは異世界に飛ぶ前にはチートをもらうだろう。まあ、ただねそのチートがクソ仕様だと最悪だよね。
「知らない天井だ… 天井?」
目を開けるとそこには青い何かが見える。ついでに若干視界の端っこにゆらゆらと揺れる緑色のなにかがある。いやなにかではなく、木の葉だろう。そして多分青いのは空だ。雲もわずかにある。
死にかけの90代の爺さんをわざわざ外に寝かせたりしないよな…
その後僅かな時間、考えた。青空、調子のいい体。冴えきった思考…。この3つの要素をまとめると、結果転生とか言う言葉が頭の中に浮かんだ。
「…また人生歩まなきゃいけないのかよ!!!!!」
いや、もっとまともなことを言えと思うかもしれないが、前世?の記憶でまともなのがない。常に病んでて壊れた自分。ちゃんと寿命も尽きて死ねると思い、やっとこの苦痛から解放されたと思ったらまた人生歩めといわんばかりにお空が「こん↑にち↓は!⤴︎ ⤴︎⤴︎」って言っていきなり目の前にある。地獄だろ…
しかも何となく察しがつくのがこれは転生だよな、かなり昔に流行った小説とかにあったやつ。いや僕も読んでたけど…
人体実験によって違う体に意識というか記憶を上書きしたとかそんなんじゃないよな多分。
とにかく嘆いていても仕方がないし、現状を理解するには情報があまりにも無さすぎる。とりあえず周囲の状況を確認するために体を起こす。全身がすっごいだるい。そのままあたりを見渡すとかなり木の数が少ない森のようだ。しっかりと地面も何者かに踏み固められ、木の幹周辺にしか背の高い草が生えていない。そんなことを思考していると
「初めまして、私は神です。あなたのアシスタントとしてしばらく面倒を見ることに…」
いきなり目の前に少しまぶしい光が出現したと思った瞬間幼げなロングヘア薄金髪の貧乳ちゃんが出現した。しかも服はコミケで売っていたようなキャラ服だし…。好きだからいいけど…。しかも上着ぶかぶかで下はいているかすら分からない服装である。理想的なイラストでよくあるあれだ。
「あのー…じゃあまたあとでお会いしましょう」
先ほど一瞬私の後ろのほうを見て驚いた顔をすると「あとでお会いしましょう」といって戻って消えていった。誰かが近づいてきたから隠れたのかなと思い後ろを振り返ると…
「あ…」
そう、多分だが木の陰になってさっきは見えていなかっただろう、というか見えていても見逃してたであろう木の色に近い大きななにかが接近してきているのだ。私を丸呑みできそうなぐらいでデカい何かが、足音なんて全く聞こえない赤と紫色の混じったやばい奴が、もうすぐ三十メートル以内に入るだろう。そして走って向かってきた!足音も振動もなく走ってきた。
「ああああああ」
思いっきり走って逃げいようと思いつつも変なのをいきなり見てひめいしかでず、痛みとともに意識がシャットアウトした。
「ああああああああああああああああああああ…ああ…、あ?」
そう、次に意識を覚醒すると今度は木の太い枝と葉が見える。だが一瞬だ。なぜ生きていたのか分からないが急いで逃げないともっと酷い目に合うと思い、勢いをつけて思いっきり起き上がって倒木の一番とがってるであろうとこに脳天ぶっさしてシャットアウト…
なんでや…
次に意識を覚醒させたらまた青空…
「おはようございます、初めから災難でしたね。にしても爽快ですね、あの食べられっぷりと覚醒からの即死は!」
笑顔で横になってる私に語り掛けてくる金髪幼女。上から私の目を覗き込んでくる。さっきの幼女だ。ちょっとイラっと来たのが顔に出てしまった。というか死んだのね…
というかこいつほんとに神か?なんか髪とか紙とかの間違いか?
「そのー質問いいですか?」
「はい、どうぞ」
「あなたは小学生ですか?」
「…ぶっ殺すぞてめー」
…どうやら小学生ではなさそう、現状、情報を聞けそうなのはこいつ以外周辺にいなさそうなので機嫌取りつつ話を聞くことにした。あとさっきのは謝っておいた。平謝りだけど、どうやらこいつ私の心とを読めないらしい。まあ、そのような能力を持っていても使ってないってう可能性もあるかもしれない。
で、ちょっとした説明が始まった。その中で自分の現在の存在の定義を言われた訳だが
「つまり俺はあんたたち神より格上の存在の1部であり1部でなく、眷属であり、眷属ではないと」
「はいそういうことです」
…どういう事?つまり僕は神よりすごくてそうでない何かの何かってってこと?意味不明。だけどこいつ多分めっちゃ笑顔なとこ見るとこれ以上説明できなそうな感じなんだが…
「どゆこと?」
「つまりは神より上で、あなたたちの世界で言う絶対概念より上の存在であり、そうでない存在の眷属であり眷属でないという…私自身上手く説明できないのですがそういうことです」
「つまり意味不明なんだな」
「そうですね!」
「笑顔でそうですねじゃねー」
はい、意味不明すぎて分かりません。
「つまり僕は存在してるが、全ての世界線や次元とか、様々なことに対して絶対に存在しているって考えて言い訳だな?歴史の中とかにも…」
「まあ、そういうことなんでしょうか、正直私も何かに任されてからよくわかってないんですよね」
「まあいいや、昔からこういうめんどくさいの気にしないようにしてたから、とにかく自由に暮らせばいいんだな」
「そうです!頑張ってください。じゃあ私ポテチ食べながら寝るんで。じゃあねー」
と言いながらどっかに消えてしまった。
あんなんが神でいいのか?意味不明すぎるぞ…
というより「ポテチ」っていってなかったか?あいつ神だからって俺の食べられないものを食べるっていって、それを悔しがっているのも見て食っているんだろうな。
俺でもそうするだろうからなんとも言えんが…
あの神結構自分に性格とか近いのかな?
まあ、いいか。現状情報無さすぎて何もできないし考えても分からないことだらけだ。苦手だけどあいつから長期間かけて情報を得てまとめるしかない。周りには…多分あのよく分からないモンスターがいないと思う。あんなでっかいのを1回見逃しているんだ。また似たようなことをするかもしれない。結局現状できることは情報集め。もうあんなのがいる世界なんだから人種じゃなくてもいい、知性あって会話出来る種族でいいから見つけないと…。音声言語一致していればいいけど。
それから3日間歩き続けた訳だが。何も無い。あのでっかいのじゃないけど手のひらに乗るぐらいのよく分からない地球で言う蟻、多分軍隊蟻の大きい版といえば若だろうか。アイツらの集団がいきなり足元から大量に湧き出てきた。地面の中で待ち伏せしていたんだと思うが全身をそいつらに食い破られて死んだっぽいい。しかも2回も。どうやってアイツらのいる危険地帯を見分ければいいか不明だし防ぎようがない。
しかし3日間歩き続けて一切知性ある種族に会えなかった。あの最初の恐竜みたいなやつの色違いで小さく緑がかった紫色は、仲間同士で会話するだけの知性があるらしいのはわかった。気が付かず近ずいてしまったがそいつらは草食っぽく自分を視界に入れたにも関わらず3びきでなんか「キュウキュウ」鳴きながら木についてる身を取ってた。取り合いもせず。
とりまあいつらに知性ある個体がいて同族なら会話出来る程度の知性があるのはわかった。だけど…言語違いでもいいからもっと人間に近い知性があって言語同じなら会話出来る程度の種族いないのか? 獣人とかエルフとか獣人は獣人でも猫人族の12歳ぐらいのロリっ子ちゃんとか…でも僕リアルの嫌いなんだよなー。イラストとかならまだしも現実じゃa…
「…そういえば木とか地面とかイラストっぽいよなーー。あれー?そういえばーなんかあの恐竜もどきもイラストっぽかったなー、めっちゃリアルだったけど…」
なんかおかしいと思いちょっと前に見つけた池に向かう。そのまま水面を鏡代わりとして使って自分の顔を確認する。うん、よく前世?で見た心臓止まるぐらい可愛いと思ったロリっ子イラストによく似ているね。ローズゴールドの髪の毛でロングーーーヘア。というか見た目なんかたまに変わってないか?2日前はショートヘアの黒髪でもうちょっと目元まるかったよね?これもチート能力?チートっと言うか便利能力な気もするけど。
そ、れ、よ、り、も…
「おい!アシスタント天使!仕事だよーーー。…おーい。…ニート天使?おーいお仕事サボってると怒られるぞー。ニート、痴女、変態、露出狂、給料泥棒、天使もどき、ばkっ」
次の言葉を言おうとした途端顔に痛みが走って倒れ込んだ。そしてちょっと上を向くとアシスタントもどきがいた。
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