El día de Sora／そらの一日

第6日目 南天屋と中垣菓子店

ジャンル/ヒューマンドラマ、日常系

あらすじ/突然入ってきた女の子は中垣お菓子グループの1人娘・爽楽だった。内容は南天屋の前にお菓子屋を作る話だった。そして元は葵の勘違いから始まった南天屋と中垣との駄菓子バトル。

2人の戦いが始まった。

登場人物　　南　天　(南天ポン菓子屋現七代目店主)

　　　　　 小雀　空木 (天のおさ馴染み)

　　　　　　紅葉　葵 (宝くじ売り場店主)

中垣 爽楽 (中垣お菓子グループの令嬢)

計4名 女性4人

6日目 南天屋と中垣菓子店

南天屋店内・奥の和室にて

〈そら〉バトルか……

天は浮かない顔していた。

〈そらき〉そらどしたの？ そんなゴリラがキバッてるみたいな顔して？

〈そら〉なんでやねん！ てかゴリラがキバッてるってなんやねん！

〈あおい〉は？ 何やってんの？

〈そら〉うわ！ びっくりした！ 葵かよ、ん？ そっちのおチビさんは誰かな？

葵と一緒に小さな女の子も一緒に来ていた。

〈中垣〉チビっていうな！ てか、そこまでチビじゃないだろ！？ 150cmはあるわ！

〈そら〉え？

〈中垣〉え？ え？

〈そらき〉え……

〈中垣〉なんだよ！ お前ら！

〈そら〉で？ 何しに来たんだよ？ 勝負はまだだろ？

〈中垣〉は？ どうもこうも、あんたたち私のお店見てないわよね？

〈あおい〉私は見たわ、ていうか中覗き込んだから

〈中垣〉いや！ 何してんのよ！ あんた！

〈あおい〉大丈夫だよ？ なにもしてないから(¬ ͜ ¬)

〈中垣〉どんな顔だよ！

〈そら〉ほう？ 珍しい事もあるんだな

〈中垣〉珍しいってまだ知り合って2日目なんすけど？ ていうか！ そんなことどうでもいいわ！

〈中垣〉まあ、私だけ貴女たちお店や人達しってるけど、そちらは私の事知らないからね、お店とか、それで勝っても意味ないからね

〈そら〉なるほど、少しは気遣いができるんだな

〈中垣〉私を見くびらないでくださいな

すると、天と爽楽はニラミあっていた。

そこにガラッと南天屋の扉が開いた。開けたのは葵だ。さっきするっと2人の横を通って扉を開けたようだ。

〈あおい〉2人とも喧嘩しないで、行くわよ

と、扉に少し持たれつつ話した。

〈そら〉お、おう

葵、天、空木の3人は一緒に中垣爽楽のお菓子店へと向かった。

中垣の新店舗は、南天屋から出て右手に徒歩5秒歩いたところにある。本当に目の前と言えば目の前にあるのだ。

店舗の見た目は、やはりお菓子店ということもあり少し古めの家屋のようなお店だ。でもどこか新しみがある。そういうオーラがお店から放たれている。

〈そら〉ほ〜！ いいお店だな！

〈中垣〉そうでしょ！ さあ！店内をみてさらに驚きなさい！

そういうと、中垣はお店の扉を開けた。

お店の雰囲気は何処とにもなく豪華臭がする。いやどちらかというと豪華匂と言った方がいいだろう。なぜかお風呂のヒノキの良い匂いがしていた。

店内は、凄く整理整頓もされていて、床もピカピカ、本当に新築って感じだった。

そして、肝心の駄菓子相手とは言うと、『フエラムネ』だった。

あのコリスのフエラムネ。下に、なんらかのおもちゃが付いてている。このフエラムネは、口で鳴らすことができる。その名の通り、笛のような音色で、家中うるさくできる。何なら小学校で貰う防犯の笛もこのフエラムネでも十分な気がする。

まあ、本物に比べると音は少し小さい。やはり、小学校では使えないのか。

よく子供の時、このフエラムネを家で鳴らした時うるさく、親に怒られるというある種の事件が何処の家庭でも相次いだそうだ。

おもちゃも一緒に付いてきているのが、なんと凄くクオリティもよく、子供には大人気であった。むしろ、ランキングすれば不動の1位になるのは間違いない。

そんな面白い駄菓子の専門店として、中垣は新たに、この場所にお店を開店させた。

なんでもこの会社の社長であり父である中垣瞬が、このフエラムネが大好きで、開店させたいという計画は前からあったのだ。

なんと、9年の月日を経て今年からやっと社長の夢の一つである『頂！駄菓子祭り計画』が実行されようとしていた。

それは壮大な夢で計画でもあった。

〈そら〉おおぉ〜！ 凄い店内

〈そらき〉たしかに、凄いね綺麗だし、駄菓子屋というか、洋菓子店みたい

〈あおい〉そうね、私も見た時びっくりした……

〈そらき〉そうか、あれだもんね、覗いたんよね

〈中垣〉だから！ 覗くなし！

などと話しいるところにお店の奥から、ある男性が出てきた。身の丈の高い男性で、背が高く、黒いスーツを着ている。

男は話しかけてきた。

その男性は誰なのか。

ー 6日目 南天屋と中垣菓子店 ー 続く