秋の雨
秋の雨
三崎伸太郎 09162024
たどり着いたらそこは雨
秋の雨
あなたに会いたくて
午後二時の汽車に乗った
あなたの町まで、一時間
でも
たどり着いたら秋の雨
街路樹に
落ち葉のなかに
枝先に
一枚の葉に
雨
雨
雨に震えている
小さな葉
でも
逢いたくて
あなたに逢いたくて来た町
たどり着いたらそこは雨
秋の雨
あなたの家にも雨
あなたに逢いたくて逢いたくて
家の前を
歩いた
あなたに逢える
靴先に雨
でも、私は止まらない
靴先に雨を見て
静かに通り過ぎた
あなたの家の窓を見上げてみたけど
誰もいない窓
雨に光る窓
誰もいない
風が吹いて木々が揺れた
秋の雨が通り過ぎた
あなたに逢いたくてここまで来たのに
たどり着いたら雨
秋の雨
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます