勇者計画の失敗作は自身の世界最強スキルで異世界観光をする

碧葉ゆう

第1話 (短編版)勉強嫌いの俺のチートは学習~学習チートで森羅万象を操る俺は世界最強~

この話は本作をプロットする前に書いたお試しの短編です。

話の流れは本編に近いですが設定の細かい部分が違いますのでご了承ください

こちらは読み飛ばしていただいても問題ありません。

*本編のネタバレになる要素が含まれています。

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先ほどまで青い海だった場所。


今その光景を見たものはここが海だったなんて事は言わないであろう。


赤い、肉眼で見ることのできる範囲のすべてが赤い




突如地面から真っ赤な溶岩が噴出し大地を赤く染める光景はまさに地獄絵図


そんな光景を間近で見たいと思うものはいるだろうか?




テレビならともかく目の前で見てみたいという人はいないだろう。そんな光景を俺たちは間近で見ている。




誰だこんなことをした馬鹿は!と言われると俺は何も言う事はできない。




その天変地異を起こしたのは紛れもなく俺自身なのだから。




俺の近くで震えている彼女たちに新しく使えるようになった力を見せようと考えなしに発動した結果が、先程まで青くきれいだった海を真っ赤に染めてしまった。






「やっぱり馬鹿ね!こんな頭のおかしい魔法を平気な顔してぶっ放せる精神がわからない!ユウキ!そこで海の神様にでも出下座しろ!」




こんな日本人のようなことを異世界のこの世界で言うのは転生者のメル、こちらでは聖女として活躍していた子だ。諸事情で俺と行動を共にしている。






「そこまで言う必要ないじゃないですか!ユウキさんだってこんなこと想像なんてしてなかったですよ!きっと!それに海の神とかなんですか?


仮にもラミナ教の聖女でしょ!他も神の名前なんて出していいんですか!」






今俺をフォローしてくれた女の子はソフィーこの世界の住民で俺の奴隷だ。




俺たちはこの3人で異世界観光をしている途中だ。




時は少し遡る。






あれは俺がこの世界に勇者計画の実験として召喚され同じ実験対象者に助けられメルと出会った直後の事だ.....






「ユウキさん?ねぇユウキさん?その奴隷の子買ったの?」




俺は先ほど購入した奴隷の女の子ソフィーを自前のチートスキルで救ったところだ。そんな彼女は俺を神かなんかだと思い込んでしまったらしい。




「ああ、ちょっとな.....かわいそうだったから」




「そんなこと言ってエロイこと考えていたんじゃないの?」




「そんなわけないだろ!」




するとソフィーがショックな顔をした。




「そんな!ご主人様!私はユウキ様に身も心も捧げました!お好きに使ってくださいまし」




冷や汗がぼたぼたと地面に落ちる。




いや、変なことなんて本当に考えていなかったがメルのジト目の視線が痛かったので走って逃げることにした。




「まてぇ!逃げるな!こんな幼気な女の子に何するつもり!日本人としてどうなの!」






まずい!俺が異世界人という事は極力隠したいそう思い進路をくるりと変更してメルに飛びついたその瞬間地面がへこんだ。




そしてそのまま俺たちは落ちていく深く深く落ちていった。




地面衝突寸前以前勉強していた魔法の理論についての記述の一部から風魔法を展開する。






「あっぶな、ありがとユウキ、それにしてもその能力本当にチートね。そのチート使うのに必要なのは理解じゃなくて、勉強した時間なんでしょ?」




「ちーととは、なんでしょうか?ユウキ様!無知な私にお教えください!」




ちょっと待て!一回落ち着きたいここはどこだ?俺は彼女達を無視して周囲を調べる。




「なぁここ迷宮じゃないか?」




そう言うと二人は焦り始めた。それもそうだろう。迷宮はダンジョンと違い一度入れば二度と出れないと言われる場所だ。時間が経つごとに形が変わる迷宮は脱出不可能と言われても仕方がない。




「どどどうしよう!死ぬんだ!また死ぬんだ!うわーん」




いつもは強気なメルが泣き始めた。




「泣いている場合じゃない!逃げるんだ!動くぞ!」




俺は、メルとソフィーの手を引きながら歩き始めた。俺たちが落ちた穴はすでにふさがっている。




俺たちが出た大部屋を出ると細い廊下のような場所に出た。その先には2匹の魔物。




私に任せてください!そう言ってソフィーが飛び出る。彼女には龍の籠手というスキルがある彼女がある事件で九死に一生を得たときに獲得したスキルらしい。




その一撃は龍と同等、あっという間に2匹の魔物は吹き飛んだ。




「やるわね・・・彼女戦闘要員だったのね」




なぜか安心した顔を見せるメル。迷宮の中でずいぶん余裕だ。




ちなみに俺は風魔法で出口の風を感じている為、大体ではあるが迷宮の形を把握している。




「その次右だ。」




そう指示を出すとソフィーは素直に従ったがメルは反発してくる。




「いや、左でしょ!ここは。ほら!風を感じる!」




だがその先にあるのはマグマのたまり場だと俺は知っている。




「いや、右だ、その先は行ったら死ぬぞ?」




そう言うとメルは目を開く。




「ユウキもしかして迷宮の形把握してる?」




俺は頷くとそのまま右に行く。目の前にあるのは階段だ。後ろからメルの悔しそうな声が聞こえる。




ここからは俺が先陣を切り始めた。魔物がいるとソフィーが飛び出し、殴り倒す。ソフィーが対応できない魔物は俺がウィンドカッターで切り裂く。こうして迷宮の三分の二を攻略した。




「ちょっと休憩しましょ!」




メルが疲れていたので休憩を取ることにした。




「それにしてもソフィーちゃんって性格がおとなしいのに近接で敵をボコボコにしているの面白いわね」




メルがソフィーを煽り始めたので主人の俺が対処してやることにする。




「お前だって聖女なのに性格は近接格闘家みたいだぞ」




ガン!.....思いっきり頭を殴られた。




痛いです。マジ格闘家で困る。




「もう行こうぜ.....迷宮の形が変わり始めた。」




「本当に迷宮の形把握してるのね.....」




「もちろんだ!この突き当りに大部屋がある!その先が出口さ!」




少し歩き突き当りに行くと実際に大部屋があった。入ると少し空気が変わった。




「何か来る!警戒しろ!」




注意を促した瞬間わにのような形の魔物が出てきた。




「ボス戦ってところね」




「俺がウィンドカッターで足止めする!その間にソフィーが攻撃してくれ!メルは回復を!」




俺は指示を出した直後ウィンドカッターを繰り出し足を負傷させる。そこにソフィーが龍の籠手で殴りつける。




いいぞ!効果ありだ!何度か、ソフィーが殴りつけたおかげで弱っていた。




「あとは任せろ!溶岩弾!」




俺は、最近嫌いな勉強をして習得した溶岩弾を発射した。




そして冒頭の光景に戻る。地獄の光景の始まりだ!



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ご視聴ありがとうございました。今回は短編です。伸びればすぐに長編化して投稿を始めます。伸びなくてもゆっくり投稿していきます。




評価の方よろしくお願いします。


あと、タイトルの方いい案があったら採用するのでコメントをしていただけるとありがたいです。

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