疲れ
enu
8:07
朝。
エアコンで冷えた空間と鳥の鳴き声、ほんのり明るい空、条件も完璧で気持ちよく起きれる日がある。
でもそんな日は大抵気分が沈んでしまう、
エモーショナルな感情に包み込まされてしまう。
今日はそういう日。
-
「一人暮らしをする」という発言から半年。
隣には寝ている兄、夜勤明けで帰ってくる母。
兄は父のいる埼玉へ、母は再婚者の家へ、のはずが出ていかない2人。散らかる部屋、溜まるのはストレスだけ。
-
私はバイトに行く、基本的に仕事は完璧にこなす、
人間関係も乱れほつれることなく完璧に。
それが故にしんどい時もある。
皆私が関わると仕事もサボりがちになってしまう。身体がフリーズ、口しか動かず。
噂好きで陰口が好きな人達しかいないのだ、
聞きたくなくても嫌でも耳に入ってくる。
自分のことを過大評価してる訳でもなく、これは正直他人からの評価が自己評価にそのまま反映されているだけ。
高一、初めてのバイトで挫折し1ヶ月は鬱。
その後兄のいるバイト先に行き気付けば1年半。
ほぼ全てのことが出来る、頼られる事の幸福感。
そんな幸福感も今は1mmもない。
頑張りすぎた、期待に応えすぎた、頼られると言うよりは押し付けに等しくなっている。
コロナのせいで未成年の労働時間は短くなり休憩時間も無駄に長い。
高校生の賃金で社会保険にまで入っているから手取りが10万とちょっと。
家の支払いなどでお金は飛び、好きなものを買いたくても我慢するしかない。
掛け持ちしようと決断するもチーフにはダメだと却下された。
-
ピコン
「1件」
バイト先のグループに通知が1件、来週のシフトが貼られる。
私の欄がぎっちりフルで入っている。
お金が無くていっぱい入りたいと言ったものの、いざこんなシフトにされてしまうと流石にもうすべてを投げ出したくなった。
家にいてもバイトしてても心落ち着くゆとりがない。
また鬱になりそうなんだ、
-
8:01
あと29分後には家を出てバイト先に向かう。
まだ布団から出られない、身体もそういう感じだ。
ドミノが、ジェンガが、一気に崩れるように、
心も身体も一気に疲弊した。
疲れ enu @no03
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。疲れの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
アメリカンスポーツの部屋最新/川野遥
★19 エッセイ・ノンフィクション 連載中 70話
私。最新/柊 こころ
★12 エッセイ・ノンフィクション 連載中 9話
エッセイを書く暮らし最新/小木原 見菊子
★57 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1,478話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます