第26話
意を決してレンの店に…
車は店の前に停めずに近くのコンビニに停めた
いきなり行きたかったから
❝なに?(怒)❞
開口一番イライラされた
ナナ)ちょっと話したいなと思って
レン)何を?(怒)
レンは仕込み中で忙しく動きながらでの
話しになった
私は家に帰ってくる気はないのか
なんで帰って来ないのか聞いてみた
❝家には帰りたくない❞
❝これからも帰る気はない❞
❝家におっても落ち着けん❞
散々だ…
私はゆっくり話した
今までの態度を反省していること
悪いところを直そうと思っていること
一緒に住みたいと思っていること…
でもレンは
怒ることもなく淡々と他人事のように
少しバカにした笑みを浮かべながら
❝もう一緒に生活していくのは無理や❞
❝一緒におりたくもないし顔も見たくない❞
❝声も聞きたくない❞
❝お前がおることがほんまに無理❞
❝何言われても何されても無理❞
全拒絶
私の全てが嫌で
私の存在が嫌みたいで
何を言ってもレンには響かなかった
❝なおす❞❝頑張る❞❝やり直したい❞
どれだけ訴えても
簡単に突き放された
突き放すという表現がぴったりだった
言わないつもりだったが
軽くだけ…
ナナ)好きな人できたん?
って、聞いてみた
何言ってんの?こいつ?
的な口調で全面否定された
泣かないと決めたのに
私は目に涙がどんどんたまる
泣かないようにと思えば思うほど
今度は喋れない
喋ると泣いてしまうから
レン)もうとりあえず帰れや
って言われてしまう
私は本当に何かあったときには
連絡するから無視しないでほしい、
これからどうするかの話し合いはしたいと伝えた
そして店を出ると
我慢していた涙が溢れまくる
止まらない
本当に止まらない
雨でよかったのかも
とてつもなく惨めで悲しい気持ちで
大号泣だけど
傘と雨の音で分からなくしてくれた
私はこの日
子供たちの前で初めて泣いた
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