第2話
アメリカへの研修旅行から帰ってくると
レンはバイトをクビになっていた
遅刻を繰り返しただとか
そんな理由だった気がする
何の反省もせず歯向かったんだろう
次は確かバーのバイトをしていた
とても嫌だった
朝にも帰ってこない日がふえ、
バイト仲間だと女と連絡を取り続け
私はいつもバイトに行くレンを見送って
泣いていた
私の家に転がり込む前も
女の家を転々としていたと話していたこともあった
この頃から
それはそれは普通に考えてクズだ
レンは昼夜の生活が逆転していたので
昼間の工事の音はとてもうるさかったのだろう
ある日、自慢げに工事の人に怒鳴った話をきいた
静かにしろや!寝とんねん!
……いやまぁ
レンからすればうるさいでしょうが
昼間の工事に怒鳴るなんて常識の欠片もない
連絡がとれなくなること
朝にも帰ってこないこと
常識が通じないこと
今と何も変わってない
それでも私がレンをずっと好きだったのは
私に優しかったこと
どんなこともかわいいなって笑ってくれること
彼氏なら普通にしてくれそうなことだが
私はすでに感覚がおかしくなっていたのかもしれない
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