第四百十二話 ルルを打ち破る時

すると手元から大型の銃口アタッチメントを取り出し、

それを手にしていた銃に取り付ける。


「ほう、何をする気だ?」

「すぐに分かるわよ」


ルルが問いかけると同時に青はこう告げて尻尾に対して銃口を向ける。

すると銃から大型のレーザーを向かってくる尻尾に対して放つ。

そのレーザーの勢いは凄まじく、

反動で青の表情も険しくなっていく。


「くっ、それがそなたの全力か……」


レーザーが尻尾に直撃したルルはその評定を思わず険しいものにする。

やはりその太さに見合うだけのダメージはある様だ。

それを見た青はそのままレーザーの照準をルルの本体に向けていく。


「つっ、このまま私に対してレーザーを当てるつもりか……」

「さて、どちらが先に倒れるかね」


ルルが青の狙いを看過すると青はルルに対して若干挑発的な言葉をかける。


「このままでは私がやられるか……」


尻尾を押し返された事でルルは自身が劣勢である事を察したのか、

若干これまでと口調が変わる。

そしてレーザーはるるの本体に直撃する。


「つっ、これが……別世界の存在の力か」


ルルは敗北を悟ったのか、こう告げると同時にその場に倒れ込む。

同時に炎も消滅していき、青の勝利が確定する。

だがルルはその場から倒れて入るものの、消滅はしていない。

それを見た青はルルの元に駆け寄っていく。


「ふ……戦っていた相手を気にする余裕があるのか?」

「余裕はないけど、外に出る手段が無い以上はね。

まあ、倒れた後暫くしたら出してくれるのかも知れないけど」

「ふふ、そうやって近付いて来たところを襲うかもしれんぞ」

「そのつもりなら既にしているでしょう?

当然私もその事は考えているわ、だけどあなたはしてこなかった。

その点を含めてもあなたは異質なのよ、ピープルの中では」


駆け寄った青に対してルルが声をかけると青はそれに対して返答する。

その会話は先程まで戦っていた存在とは思えない。

その雰囲気も色々又異質であった。


「ピープルの中では異質か……それは私が異質なのではなく、

ピープルの方かもしれんな」

「え……どういう事なの?」

「正確には今のピープルが昔よりおかしくなっていると言う意味だ。

復活の事であまり深く考えて居なかったが、

昔のピープルなら子供を使って復活させようなどとはしなかった」

「それは一体どういう事なの?」


青とルルは更に会話を続けるが、ルルはその言葉に引っかかりを覚える。


「その話、もっと詳しく聞かせてくれない?

まあ、ピープルの事をあなたに聞くのも筋近いかも知れないけど」


更に青はルルからピープルについて聞き出そうとする。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る