第三百五十八話 次の場所に向かう時

そしてその直後兵士達が近くの建物に入るとそこに集められていた民間人たちを見つける。


「あ、あなた方は」

「皆さんの救助に来ました、体の方を動かす事は出来ますか?」

「は、はい!!何とか可能です」


兵士は駆け寄ると民間人に問いかけ、その無事を確認すると移動出来るかどうかを問いかける。

だがその直後にセリアンは


「いえ、この状況で民間人を防衛しながら動き回って各地を救助する余裕はありません、何人かの兵士の方が此処に残り、民間人の防衛に徹して下さい」


と呼びかける。

それを聞いた兵士は


「確かにそれもそうですね、では我々が待機します」


と言って数人の兵士が待機を希望し、その手に武装を構える。


「では、我々は次のエリアに向かいましょう!!」

「ええ、先程の糸には実はタイムラグが生じるようにしてあるので他の箇所の兵士はまだ動くことは出来ない筈です!!」

「逆に言えば兵士達の拘束が解かれてしまえば兵士は間違いなく民間人を人質に摂るでしょう、此処でじっとしている訳には行きませんね」


兵士とセリアンがこう会話するが、そこで近くに居た民間人は


「あ、あの……人質とは一体、私達はどうして此処に集められているのですか?

確かに我々は異星連合に反抗する住民ではありますが……」


と問いかけてくる、それに対してセリアンは


「今私達が説明している時間はありません、待機する兵士の皆さん、私達が移動してから説明をお願いします!!」


と告げるとその場から移動していく。


「さて、では説明しましょう」


それを確認した兵士は民間人に説明を開始する。

そしてその説明を聞いた民間人は


「そんな……そんな事になっているなんて……」

「驚くのは当然です、ですがこれは私達にとって悪い状況ではありません!!寧ろ希望として捉えるべき流れです」

「そうですね……そう思わせて頂きます!!」


と驚きつつもその目に希望を宿す。

一方市街地を移動していたセリアン達は他の異星連合部隊を確認しその近くへと進んでいく。


「此処にもいましたね……だとするとこの近辺にあるはずです、探して下さい!!」


そう告げるとセリアンは異星連合の兵士に対して接近していき


「衝撃の風よ!!」


と妖術の陣を目の前に出現させ、兵士を吹き飛ばしていく。

それを確認すると一同は近くにある建物を調べ始める、するとその近くに今度は高いビルがあり、その上の方を見た兵士が


「このビルの上の方から生体反応を確認!!」


と大声を出して叫ぶ。

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