第三百三十八話 作戦の詳細を話す時
「分かりました、今はその事を話している時間すらも惜しいのです、このままお話を続けさせて頂きます」
アデルはこう言葉を続けると現状の作戦について話し始める。
「現状此方側の戦力を投入していますがそれだけで攻め落とせるかどうかはわかりません、そこで高御さん達の戦力も投入し破壊を盤石に整えたいのです。
そして装置を破壊した後そのまま地上に降りて此方側の部隊と合流、直ちに本星に降下し此方の部隊と合流しつつ各地を制圧している連合側の部隊を一気に押し返し流れを此方側に傾けます」
「かなり一気に動く作戦ですね、大丈夫なのですか?」
「確かに不安要素は多いですが、これくらい一気に動かないと異星連合の部隊が集結し、一気に攻め落とされかねません。
そうなった場合、最早マルティー本星の開放は非常に困難な物になってしまうでしょう」
アデルの説明した作戦に長老が懸念を示すが、アデルはその作戦をやり遂げる必要があると告げる。
「となると、兵器だけじゃなく白兵戦を想定した部隊編成をした方が良さそうね、場合によっては地上部隊を事前に送っておいた方が良いかも知れない」
「いえ、流石にそこまでは想定していません、そもそも皆さんはまだ此方の地上の状況を把握していないでしょう、万が一地上部隊の地の利を突かれてしまったら……」
「確かにその可能性はあるね、ここはアデル君達に従った方が良さそうだ」
ミスティがアデルに対して提案しようとするがアデルはその提案に対して懸念を表明し、高御もそれに同調する。
それを聞いたミスティは
「確かにね、私達はマルティー本星の戦力や地の利は把握出来ていないのは大きいわね」
「ええ、それに今回の作戦を終えた後は異星連合に制圧されている他の星にも部隊を送り込み、他の星で異星連合が行っている同様の制圧も間を開けずに対応する必要があります」
「他の星が同じ様に制圧されてしまうのを防止する為ですね」
「ええ、他の星の人達に問題を引き起こす訳にはいきませんから」
と会話を続け、他の星も同様に救済する必要があると告げる。
「その話を聞いている限り、此方の作戦は少し先延ばしにした方が良さそうですね。
流石にそれだけの状況を放置は出来ませんから」
長老がそう呟いた直後、スロープが
「なあ長老、今思ったんだが……」
と何かを言いかけると長老は
「スロープ、お前の言いたい事は分かっている、そしてそれに反対する理由はないな」
と言葉を遮りつつもスロープが何を言いたいのかは察したと告げる。
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