第二百八十三話 中東地帯で戦う時

現地で待機してきた兵士は接近してくると


「今回の作戦で現地の責任者を務めさせて頂きます」


と告げる。


「分かった、僕達も可能な限りの対応はさせてもらうよ。

早速現地に行きましょう」


兵士に対し高御はこう告げると兵士に現地に向かう事を告げ、それを聞いた兵士は


「ええ、急ぎましょう!!」


こう返答し、周辺に待機していた他の兵士達も合流してくる。

その人数はざっと十人程である。


「森林の部隊と考えるとこの位の人数が妥当な線かな?」


神楽がこう呟くと一同は移動を開始し、件の森林の中へと入っていく。


「かなり視界が悪い森林ですね……此処でピープルが出現したら紛れて攻撃して来る可能性も高いです」

「ああ、だからこそ早めに叩かねえと厄介な事になりかねねえな」


セリアンとスロープがこう呟くとミスティも


「ええ、万が一市街地に侵攻してこようものなら大変な事になりますね。

急いで現地に向かわなければ!!」


と言葉を続ける。


「ええ、ある程度の検討は付けていますが既に時間が経過している以上、何時異常が起こるか……」

「それを防止する為にも急いでいるんでしょう!!

貴方達が弱気になってどうするんですか!?」


兵士が少し弱気とも取れる発言をするとそれを聞いていた七宝が叱責する。

それを聞いた兵士は


「そうですね、私達が弱気になっていては祖国にも申し訳が立ちません!!」


と自身に発破をかけ気合を入れ直す。

その勢いのまま検討が着いていたとされる現地へと向かうとそこには既に妖術通路が開き、且つかなりのエネルギーを発生させていた。


「このエネルギー……日本に出現した通路と粗同等のレベルまで達していますね」

「と言う事はつまり……」

「ええ、何時何が出現しても可笑しくないと言う事です」


妖術通路を見た七宝が既に分析を完了したのか直ぐにこう告げると同時に通路の中から影が出現し始める。


「既に何かが出現し始めているか……来ます!!」


七宝がそう叫ぶと同時に通路の中から何かが出現する。

当然そこから出現したのはピープルの異形であった。


「あれが各地に出現しているという異形ですか……」

「中東地帯に出現するのは初めてですね、ですが怯む訳には!!」


兵士はこう告げると直様銃を構え、異形目掛けて発砲し始める。

それを受けたピープルは怯みこそするものの、決定打を与えられたという雰囲気ではない。


「ピープルに無闇矢鱈に撃たないで下さい、奴等は此方の攻撃を学習してくる事があります!!

急所を確実に突いて下さい」


今の流れを見たセリアンは兵士にこう呼びかける。

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