第八十八話 アデルと邂逅する時

「まずはこの場を切り抜けろと言う訳ですか……了解!!」


兵士のその言葉を確認するとアデルは兵士と共に体制を整え、残っているマルティーとベルマーの機動兵器に対して攻撃を開始する。


「アデル君達も立ち上がったみたいね、ならこの調子で一気に殲滅するよ!!」


明帝がそう告げるとパウとクウォスも頷き、一気に残っている星間連合の部隊に対して攻撃を開始していく。

その勢いは留まる所を知らず、一気に星間連合の部隊を殲滅していく。

そして戦闘が終わると一同は


「さて、アデル君とその護衛の皆さん、此方に協力して頂けるというのであれば同行して頂けますか?」

「ええ、元より僕達もそのつもりでここに来ている訳ですからね」


とアデル達に同行を申し出てアデルもそれを承諾する。

その直後に一同は後方に待機していた一同が乗ってきた移動用戦艦に乗り込み、そこにアデル達も搭乗する。

それを確認すると一同はそのまま明帝達の本拠地へとワープで帰還していく。

そして帰還すると一同はアデル達に


「さて、お話をお聞かせ頂けるのであれば今から私達の組織の総帥にお愛して頂けますね?」

「ええ、その方が此方としても話が早いです、行きましょう」


と高御に会う事を告げるとアデルも了承する。

そのまま一同は高御が待つ部屋へと向かう、そしてその扉を開けると既にそこには高御やミスティは勿論の事、他の幹部達も待機していた。


「お帰り皆、で、そちらが今回の来訪者の皆さんという訳だね」

「ええ、マルティー人側の協力者……と言う事で良いのですよね?」

「はい、皆さんが反逆者達の部隊を退けた事は既に此方も承知しています、そしてそれが僕達が今回此方に来訪してきた理由でもあります」


高御が問いかけると明帝が確認する様に問いかけ、その確認を受けたアデルもそう返答する。

だが高御の顔は何処か何かを試している様にも思える。


「反逆者の部隊?と言う事はつまり、先日此方に侵攻してきた部隊と貴方達は敵対しているという事なの?」

「ええ、最も現在はその反逆者に政権を制圧されているので我々の方が立場上は……なのですが」

「つまり、君達は政権を追われた王族と言う訳なの?」

「ええ、お恥ずかしい限りですが、武力クーデターを受けて政権の奪取を許してしまいました。

奴等は元々星間連合と密約を交わしており、それで戦力を増強していたのです」

「その連合先というのが先程の交戦で貴方達が話していたベルマーと言う組織なの?」


高御、ミスティ、アデルが会話を交わしていく中でマルティー、ベルマー、星間連合の裏側が見えてくる。

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