第2話母の思い出2
母がこんな性格になったのは、母の生い立ちが大きく影響しているようだった。
小さい頃から聞かされていた母の自慢話は、台湾生まれで、家には乳母やお手伝いさんがいて、裕福だったということ。
しかし、日本が戦争に負けて台湾から命からがら逃げてきたそうな。
母は、一人っ子として育てられたが、実は貰い子だったらしい。
昔々は、双子は不吉とされており、特に男女の双子は更に不吉と思われていたそうな。
男女の双子で生まれた母は、本当は兄、姉の次に生まれてきた双子だったのに、半年で生みの母が亡くなったので、実父の親友の子供がいない家に貰われたそうだ。
育ての親は、戦争のゴタゴタの中、母を実子として役場に届けたらしく、戸籍をみても、母は育ての親の本当の娘ということになっている。誕生日すらも、戦争中のことなので操作できたらしく、本当の誕生日より半年遅れで戸籍にはのっている。
戦争中は本当に何でもありだったようだ。
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