*クナ**ニ*

あぁ、まさかだ。

本当に神から奪えるなんて...。


所々取り返されはしたが概ね期待以上だ、絶対的存在でもことを証明できたから。



...さて、壁も長く持たない、急がないと。


「悪魔、俺の爪全部捧げる。だから龍に『炎』の力を与えて」


この痛みにももう慣れた。


「続けて誓う」


龍だけじゃこの状況を打開できない。

さすが日本の特殊部隊だ、危うく本当に死ぬ所だった。


ふと自分の肩を見ると、骨の指が薄らと掛かっている。そして二本だった指が一本へと減っていた。


「あと一回か」


『奇跡』を消費するとは思わなかった。

全てが面白いくらいに想像以上だ、正直楽しい。




はぁ...。


「ごめん、みんな」


ごめん、オリバー。

この『契約』は使いたくなかったけど、使わないといけない時が来たみたいだ。



「世界の門番としての『悪魔』よ、お願いです」


「国の無垢な市民200人のを代償に、あの二体を呼んでくれ」



今生まれようとしている輝かしい赤子たち、これから楽しい未来が待っている老若男女、その全ての運命を使わせてもらう。


これから起こるであろう国の歴史を変える大事件、その犠牲者は


「君たちの為にも、絶対に勝たなきゃ」



もう壁が壊れる。


「行こう」



おいで、



『覇王』

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