レベル上げなんてかったるい!異世界の担当女神は配達員!スマホ片手にブリーフパンツの変態勇者(自称)と無双する!なぜか幼女がゾンビになっちゃったのでテイムしたら保険金目的で殺されそうなんだって!復讐よ!
第73話 U.S.J. ピリオドがあるんだから(2)
第73話 U.S.J. ピリオドがあるんだから(2)
「ははは。だから、あんたたちはおろかなのよ!」
リチルは大笑いする。
「サイキョウネズミ―ランドのサイキョウは『サイキョウ』ではなく『サイキョウ』なのよ!」
うん!? リチル先生! よく分かりませーん。
優子とプアールは頭をひねった。
よくよく考える。
ネズミよりも小さな脳みそをフル回転。
それでも、やっぱりよく分からん。
脳みその処理限界を迎えた二人の脳は、煙をたててフリーズした。
仕方無しにリチルは、棒きれを拾うと、目の前の地面に字を書いた。
「だからぁ、『西京』ではなくて、こっちの『最強』なの! 分かった!」
――あー、なるほど。
サイキョウはサイキョウでも強い方の最強ね。
納得。
と言うことは、ココは『最強ネズミ―ランド』と言う訳か。
――って、なんかまずくない?
優子とリチルは顔を見合わせた。
その二人の周りには、どこから集まったのであろうか、大きな人型のモンスターたちが集まっていた。しかも、ご丁寧にバキバキと指まで鳴らしている。こいつら、周りにいるネズミモンスターよりも一回りも二回りも大きいときてやがる。
どうやら、観覧車の中心の輪の中にいたのは、この大きなモンスターどもであった。どうやら訓練と称して、モンスターがカゴの中を走ることで観覧車を動かしていたようだ。これなら特訓と電気代節約で一石二鳥である。リチルちゃん賢い!
ウオータースプラッシュマウスも、ココから逃げようとしたネズミモンスターへの仕打ちだったようである。
ココは夢の国ならぬ鬼の訓練所。まさにトラの穴いや、ネズミの穴と言った方が適当か。
リチルが高らかに叫ぶ
「最強ネズミ―ランドの精鋭部隊! ウサミミソルジャー略してU.S.J.! やっておしまい!」
優子たちを取り囲んでいた大きな人型の魔物たちが、さらに一歩前へと踏み出した。
黒き影があらわになっていく。
その容貌は、まさにカピバラ! ネズミ界最大の生き物である。
しかも、その頭には、これまた大きなうさ耳のカチューシャ。
めっちゃ強そぉー!
「ウサギと違うんかーい!」
優子はすかさず突っ込んだ。
「だって、その方が可愛いんですもん」
リチルが頬に手を当て腰を振る。
「アホですか! 大体! コイツラのどこがU.S.J.なんですか!」
プアールも負けずと突っ込んだ。
リチルがキョトンとして答える。
「えっ! ウサミミがU.で、ソルがS.、そして、ジャーがJ.でしょ、ピリオドもちゃんとあるじゃない! 分からないの?」
やっぱりリチルもおバカさんであった。
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