ギルガメシュ叙事詩ーイシュタルの冥界下りー

公道°

第1話断欠の多い始め4行

国の果に至るまで全てのものを見たと言われる人。全てを味わい、森羅万象を知ったと言われる人。

●●●●●とともに●●●●●。

ギルガメシュはすべての秘密を見、隠されたものをも得た。洪水が起こることも察知してみせた。

彼は遥かに旅し、疲れ果てて母国へ帰り着く。そして碑石に苦労したこともすべて刻んだ。

母国・ウルクにも、自身の宝庫にも城壁を建てさせた。

ああ、外壁は銅のように輝き、内壁は何者も及ばぬ美しさがある。敷居は古代の素晴らしい一品である。

後世の王、誰もギルガメシュには及ばない。いかに素晴らしい文明かをその目で確かめてみよ。

城壁を登り、煉瓦を調べ、素晴らしき賢人たちの基礎を確認せよ。

(文明をもたらした7人の賢人たちのこと)



ギルガメシュが創られると、神々は姿を仕上げた。

太陽神・シャマシュは見目良さを、天候神・アダドは雄々しさを。彼は見上げるほどの大きな体を有した。

3分の2は神であり、残りは人間だった。彼の体の形は●●●●【3〜7行破損】

(いかに強いかが書かれていると思われる)

彼の武器の扱いぶりに並びうる者はいない。

彼が叩く太鼓によって仲間たちは立ち上がるのだ。

だが、貴族たちは彼に大いに腹を立てていた。

「ギルガメシュは男共をボロ雑巾のようにこき使う。昼も夜も彼の横暴は止まらない。

強く美しく賢い彼は、戦士であろうと貴族の奥方であろうと、女であれば交わる。彼は常に第一だ。

彼は本当に我らの守護者なのか。」

この国民の訴えを、神々は聞きたまわれた。

「国の主ギルガメシュを、あの強き野牛を作ったのは創造神・アルルではなかったか。

国民が言うには、彼にかなう者などおらず、誰もが彼に従う。男は家で過ごすことを許されず、女も家で過ごせはしない。

こんな者が彼らの守り手であったか。本当にそうであったか。」

そう思ったアヌはアルルに説得した。


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