『小さなお話し』 その139

やましん(テンパー)

『まいごの台風』

『これは、フィクションです。』




 この、嵐の 真夜中に、だれかが窓を激しく叩く。


 『だれですか、そのように、嵐の中で、まどを打つのは?』


 『ぼく、台風の精です。すみません、路が分からなくなりました、どちらに行くべきでしょうか?』


 『ぶっ😁💨💨。台風さん、そりゃ、こたえられないよ。どちらに行っても、人が沢山いるし、建物がある。ぼくは、だれかに、危険を向けることはできないよ。自助努力してくださいな。あまり、人間を、苦しめることのないようには、してほしいけど。』   


 『ああ、台風には、自然の循環をする仕事があります。迷ってしまったぼくは、やけくそです。ぜんぶ、破壊してやる!悪い台風になってやる。』


 『まてまて、陸にはあがらず、海の上を行きなさい。陸には、恐ろしい人類がいるから。』


 『なるほど、ありがとう。がんばります。』




 やれやれ、なぜ、このような責任を感じるのだろう。


 人間は、自然に指示しては、ならないのだ。


 自然に介入したら、きっと、破局が訪れる。



 ぼくは、深い、憂慮にとらわれた。




 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


            おしまい

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『小さなお話し』 その139 やましん(テンパー) @yamashin-2

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