僕の愛した人
かわら なお
僕には愛した人がいた
だがそれも思い出せないほど遠い記憶
覚えているのはあの日の帰り道、2人で並んで歩いたキミの笑顔
きっともう覚えてないだろう
あの時交わした会話さえ
愛していたということは覚えているのに
キミがどんな顔でどんな声だったのかはっきりとは覚えていない
別れたきっかけはなんだっけ?
君と連絡を取らなくなってどれくらいの時が経っただろうか
今も元気にしているだろうか
誰かの隣で笑っているのだろうか
それとも誰かのために泣いているのだろうか
キミと別れてからも君について知ろうと思えば知ることができた
でも、それをしなかったのはきっと
僕の知っているキミでなくなっているのが怖かったから
今も時々、話の話題に上がる君のこと
今はこうしているんだ
ああ、今はこれが好きなのかな
そんなことを考える
僕らが付き合っていたことは誰も知らない
それでも僕はよかった
だって少しでも君にとっての大切な人になれたなら
君の心に居れたなら
今は違くても
それは変わらないことで
ああ、でもまた会いたいな
また笑って
君と会話を交わすことができたなら…
僕の愛した人 かわら なお @21115
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