最硬執事はお嬢様を甘やかしたい

棚と酢

第1話 出会い(ラブストーリー)は突然に(物理)

はぁい 皆さんこんにちは お風呂は足先から洗う派の 石垣 輝夜(いしがきこうや)です!


突然ですが、皆さんも一度は経験した事あると思いますが 毎日の日課のジョギング(高層ビル垂直走り20本+指定暴力団事務所五件の道場破り?)をしてから公園のベンチで一眠りして帰る そんな 日常が……えっ?全く共感出来ないって? HAHA まぁまぁそんな日もありますよね〜


でも


ふと目が覚めたら立ったまま石で塗り固められて不気味な石像だらけの赤いカーペットが引かれた荘厳で煌びやかな装飾がされた椅子に黒く巨大なドラゴンが此方を睥睨してる日常って今までの人生で一度でもありますか?


てかね

そんな日常あるか ボケェェェェ!!

うん 分かるよ流れ的には最近流行りの転生系でしょ分かる クラスの陰キャやらメガネ氏がわいのわいの言ってるからね 俺もそれなりに好きだしね

名前:ドグマヴァルブスドラクル(邪龍王)

職業:魔王

Lv:unknown

力:unknown

守:unknown

MP:unknown

HP:unknown

運:unknown

《スキル一覧》

全魔法詠唱術式・極

深淵魔法

unknown

時空魔法

ドラクル

終焉の息吹

……etc

《パッシブスキル》

全回復術式・極

不死

真祖

絶対領域

絶壊の腕

……etc


でもさぁ……

いきなり魔王の城って 魔王の間は 無くない?

めちゃくちゃチート魔王だしなんか石で塗り固められてるし めっちゃ睨るし 凄い口の隙間から火出てるし 何か拳握ってるし いつの間にか目の前に居るし 振りかぶってるし あっ

オワタンゴ\(^o^)/


ズブゥッ!! ズバァァァアン!!?

グッギャァアオォオォオン?!!?

劈く様な竜の悲鳴

飛び散り降り注ぐ 竜の血

立ち尽くす俺


「What's?

何がおきてるの?

あれ? 動ける様になったみたいだな。

塗り固められた石みたいなのが取れたからかな?

で?何が起こった……ん?

魔王の腕をK☆A☆N☆T☆U☆Uしてる!!

そして魔王の血だらけじゃねぇか!?

しかも全裸じゃねぇか!」

そう俺が絶叫していると

突然頭の中にけたたましいファンファーレとともにアナウンスの様な声が流れる

《金剛・極のスキルを獲得致しました。竜語スキルを獲得致しました。鑑定眼・極のスキルを獲得致しました。》

《個体名 石垣 輝夜はドグマヴァルブスドラクルの血液を浴びた事により不死のスキルを獲得致しました。魔壊の腕のスキルを獲得致しました。砕壊の腕のスキルを獲得致しました。金剛・極のLvがMAXになりunknownのスキルを獲得致しました。破砕の双脚のスキルを獲得致しました。深淵魔法を獲得致しました。装束創造を獲得致しました。武具創造を獲得致しました。》

《個体名石垣 輝夜はドグマヴァルブスドラクルを撃退した事により種族名がフェニクシアゴレファノスになりました。》

《個体名石垣 輝夜はドグマヴァルブスドラクルを撃退した事により称号:勇者を獲得致しました。称号:魔王を獲得致しました。称号:邪龍を撃退せし者を獲得致しました。称号:深淵を覗きし者を獲得致しました。称号:真祖を獲得致しました。称号:不死の王を獲得致しました。称号:石像の王を獲得致しました。》


まさにファンタジーゲームの様に眼前にスクロールが並ぶを立ち尽くして眺めていると頭上から怒号が響き渡る。とりあえず道着でも着るかと念じると指先からしゅるしゅると布が出たと思ったら身体に巻き付き道着へと変わったうんテラ ファンタジー。


『ぎぃゃぁああ!? 痛いぃい 手が 手が 手に穴がぁぁぁあ 痛いよぉおお!!』

しばらく自分の片手に空いた穴を呆けた様に眺めていた邪龍王は痛みが遅れてきたのか跳ね転がり激しく痛みだし 身体をのたうちまわらせながら悶える。


『なっ 何故治らないの?!常時回復術式・極が有るのに痛だぁあい 何故? なんでよぉお!?何なのあのゴーレム?人?』

邪龍王は 穴空きの手に息を吹き掛けながら涙を垂らしながら 魔法で傷を癒し輝夜を激しく睨み付ける。


「うっわ、めっちゃ睨んでるじゃん。

てか意外と邪龍王さん可愛いい声してるんだなもっと若〇規〇さんとか大〇芳〇さんぽい声かと思ったけどまさか小〇唯だとは……好きです結婚して下さい。」

俺はバツが悪そうに頭をかきながら邪龍王さんにプロポーズをかける。


そして

時が止まる。

ザ・ワ〇ル〇私が時を止めた。


「んっ?何か変な事言ったか?

ただ 凄い好みな声だからプロポーズしただけなんだがなんで時が止まる?新手のス〇ンド使いでも現れた?姿かたち何か些細な問題だろ?好きなら関係ない人間?フェニクシアゴレファノスだもの それになんだがとっても邪龍王さんが可愛いく見えてきた あの黒くてぶっとい角も 綺麗な瑠璃色の瞳も キュートなお鼻も 雄々しい髭も きっちり生え揃った鋭い牙も長く美しい首も むっちりした二の腕も 逞しい手に何でも切り裂きそうな爪も ムチムチしたお腹も 走ったら早そうなスラリとした脚も 色々な獲物を踏み下してきた後脚も 立派で生え揃った鱗も 所々逆鱗になっててドジっ子の寝癖みたいで あぁ こんなにも愛おしく可愛いじゃないか 抑えきれない 何度でも言おう 結婚しよう邪龍王さん 一目惚れしました いや一声惚れかな。あっ後お名前を伺ってもよろしいですか?」※輝夜は声フェチで目の前が真っ暗になっています。恋は盲目

おぉ勇者よこんなに変態だとは情けない。


『け、けけけけ 結婚?!! 可愛いい?!!なっななななな何言ってるの?!ばばばばばば 、馬鹿じゃないの?!!』

邪龍王はまるでバグったパソコンの様に 頭から湯気を出しながら慌てふためく。


「モチのロン マジの本気 一途でしゃかりきでしゃにむにで一辺倒にのめり込む様に一心不乱に全身全霊でこの拳に誓おう!!」

輝夜はニヤリと拳を突き出しさながら選手宣誓かの様に告げる。


『ぐっ…よ、よよ良かろう。ならば我が最の高の一撃を見事耐えれば近くに置いてあげるのも吝かではない…ぞ?ま、まままちょ超法規的措置だからね!ほんとのほんとに!!』

邪龍王はじりじりと後ずさりしながらも満更でも無さげに静静とそう応えた。


「はっ、上等!!眠目一心流免許皆伝師範代(仮) 石垣 輝夜 拳(ここ)と躰(たましい)に誓って愛(あなた)の為に乾坤一擲 推して参る!!」

拳を突き出し 重心を低く構え全身の柔軟性を脚部と腹部に集中し 全身全霊から力とゆう力を抜いていき瞼を薄く開く。


『赤もいいけどやっぱり白いウェディングドレスもいいなぁ……はっ!? なんでもない!なんでもないわ!!ゴーレムだか人だか 分からないけども こんなにも乱されたのは初めてだよ! せめて苦しまない様に一瞬で終わらしてあげるね!!』

輝夜の綺麗な構えをぽけーと呆けたながら見ていた邪龍王 ふるふると頭を振ると 口腔へと 何重にもなった魔法陣を組んだ広域殲滅竜魔法終焉の息吹の術式準備に入り黒い光が奔流し収束してゆく。


「おう!!相手にとって不足なし!!いつでもいいぞ!正直言って少しブルってるかも知んないが拳には 迷いはない ただ一つ単純明快ぶち破って ぶっ飛ばす ただそれだけ!!眠目一心流拳術奥義竜顎崩拳ッしっつ!!!」

輝夜は瞬間的に脚部をバネの様に弾ませて拳を突き穿つ。


『汝に滅びを告げんっ!!』

邪龍王も 術式を構築し瞬間に 終焉を起こす赤黒い粒子砲を撃ち放つ 凄まじい後退反動を無くす為に己が尾を 地面へと突き刺しアンカーの如く地を踏みしめる。


瞬間

《終焉の息吹》と輝夜の拳が激突する。

ガラスが割れるような破砕音とともに

《終焉の息吹》の術式が粉々に打ち砕ける

「『は?』」

光の粒子となり 天からパラパラと幻想的に降り注ぐ。


『なっ?! 《終焉の息吹》が砕けちゃった!? えっ?! 何故なんで?!』

邪龍王はあっさり砕けた己が最高の術式に驚愕する。


「うーん 先に謝っとく一応腕の骨は逝ってるみたいだから威力は落ちるだろうけど 止まれないわ…すまない。」

《終焉の息吹》をあっさり抜けてしまい勢いそのまま防御術式も 突き破り 狙い違わず 邪龍王の顎を撃ち抜く。


そうして

俺は愛を勝ち取った ゆあしょっく!






























  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る