キリヤ公国建国史 第3回 北の列強国っ!!ゲルニアン帝国との対立っ!!
マギアンティア世界統一暦・1555年代に措いて、ユーラシアン大陸随一の列強大国として名を馳せて居た帝国と言えば、ゲルニアン帝国を指すだろう。
彼の国に措いて、征服皇帝と言う別名を持つ彼には、不名誉なあだ名がある。
巨大な国土と国軍が無ければ、只のちょび髭オヤジに過ぎないと、マギアンティア世界の世界中で言われて居た事を・・・・・・・・・・・・・・
マギアンティア世界統一暦・1555年・4月17日
転移災害によって孤立してしまった撫子皇国領を守ろうとする山本五十鈴は、同じく転移災害によってこの世界にやって来た同僚達と共に防備を固め、経済基盤と食料自給を確立しつつ、如何動こうかと模索して居た。
何せ外交的な伝手が一切無い異世界である。
使える手立てとして、陸軍の偵察部隊がユーラシアン大陸南部地方の各地へと送り出され、情報収集と接触しても問題無さそうな国家を探す日々が続く。
そんな中で撫子地方領の地図が出来上がったと言う時期に、ユーラシアン大陸の列強国であるゲルニアン帝国から外交使節団の使者が送られて来た。
五十鈴達は、列強国であるゲルニアン帝国がやって来たと言う事は、彼の国から目を付けられて居るか、本当に国交樹立をしにやって来たと見て居た。
ゲルニアン帝国の外務大臣であるヘスター・ダッケン外務大臣は、横須賀市・撫子皇国海軍・横須賀鎮守府内に在る五十鈴の執務室へと通された。
ゲルニアン帝国政府とヒットラン皇帝は、撫子皇国領をゲルニアン帝国の地方自治政府領とするべきだと提案する。
ヒットラン皇帝は、手っ取り早く撫子皇国領を如何にかする為には、力の在る覇権国家の下に付くべきだと言う思想の持ち主。
その彼が撫子皇国領の行政府の国力と軍事力が如何ほどの物であろうとも、二千万人もの兵力で如何にか出来ると考えて居るからだった。
そんな理由からヒットラン皇帝とゲルニアン帝国政府首脳陣らは、如何なる力を持とうとも、撫子皇国領の行政府を黙らせられると踏んで居る様なのであった。
この会談に立ち会って居た烏柿肇は怒り心頭で、会談を受けた五十鈴も、普段はお淑やかな彼女でさえ、客人が立ち去って暫くした後に怒鳴り上げたと言う。
余りにも無礼な外交であった為に、二人はヘスター・ダッケン外務大臣が行き帰りに通った道に塩を巻いて清める様に部下達に命じたと言う。
マギアンティア世界統一暦・1555年・4月20日・午前8時30分頃
転移災害に遭った撫子皇国臨時行政政府と撫子皇国領の各地方行政府は、ユーラシアン大陸の列強国であるゲルニアン帝国政府から齎された国境確定の交渉条件は、ゲルニアン帝国とヒットラン皇帝に従えと言うトンデモナイ物であった。
そんな提案をされた五十鈴は、怒り心頭であったが、冷静沈着に対処する。
撫子皇国軍は、砲艦外交を取り、ゲルニアン帝国に従えと言う彼の国との陸海の国境付近を限界体制を取る事にした。
そして、五十鈴と撫子皇国臨時行政政府は 4月20日・午前8時30分頃に両国の国境付近で先の会談での提案に対する回答文章を口頭で読み上げるとの通知をゲルニアン帝国側へと通知して居る
ゲルニアン帝国の外務大臣であるヘスター・ダッケン外務大臣は、撫子皇国臨時行政政府が指定した定刻通りに、両国の国境付近にやって来ていた。
ゲルニアン帝国のヘスター外務大臣は、外交使節団と共に、5千人の兵力を引き連れて撫子皇国領との国境付近に待機して居た。
対する撫子皇国臨時行政政府側は、五十鈴が派遣した外交官と撫子皇国陸軍・8000人が控える。
両陣営は睨み合うかのように緊迫しながら睨み合う。
「時間ですね。撫子皇国臨時行政政府の回答をお聞かせ願おう。」
「と言っても其方側の回答は決まって居るでしょう。さぁさぁ、我が帝国に頭を下げなさい。」と此処でも無礼な振る舞いを言うヘスター外務大臣。
彼はゲルニアン帝国こそが世界の統べる大帝国で在ると言う至上主義者であるので、この様な不遜な態度が取れるのであった。
「それではゲルニアン帝国の外務大臣ヘスター・ダッケン大臣閣下に申し上げる。」
「我々撫子皇国臨時行政政府とその代表である山本五十鈴代表の回答は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「とっとと帰れっ!以上である。」
「はぁ?」
「聞こえて居なかったのか?とっとと帰れだ。」
「我々撫子皇国臨時行政政府は、如何なる国も屈しない。特にゲルニアン帝国とヒットラン皇帝にはなっ!!!」
「ななななななっ!!何いいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーー!!」
「無礼者どもがっ!!!者共っ!奴らは我らが偉大なるヒットラン皇帝陛下と祖国を侮辱したっ!!!」
「由ってこれら蛮族ども討伐せよっ!!掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」
「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」」」」」」
ヘスター外務大臣は、交渉決裂と見ると否や、どさくさに紛れて撫子皇国領へと攻め入れと控えて居た軍勢に命じる。
「やはりそうるなかっ!!!」
「総員っ!!!侵略者どもを一歩たりとも此処を通すなっ!!」
「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」」」」」」
撫子皇国陸軍大将である板垣妙子は、この日に備えて五十鈴から国境防衛を頼まれて居た。
妙子は押し寄せて来るゲルニアン帝国軍を僅か一時間で殲滅して見せたのであった。
此れにより、ゲルニアン帝国による撫子皇国領の併合計画は失敗してしまう事に成る。
マギアンティア世界統一暦・1555年・4月20日・午前11時10分
キリヤ公国の公王である桐谷勇治は、婚約者であるセレジアやマリアとレイラ達を引き連れて、転移災害に遭った撫子皇国領と撫子皇国臨時行政政府代表てあ゛る山本五十鈴を表敬訪問する。
勇治と五十鈴の二人は、撫子皇国領の今後をどうすれば良いのかを話し合ったとされて居る。
特に勇治は、ゲルニアン帝国の様な撫子皇国領の併合計画等と言う野心的な提案では無く。
撫子皇国領の自主自治に基づく提案をしたと言う。
この勇治の穏当な対応に心を打たれた五十鈴と撫子皇国臨時行政政府は、キリヤ公国に撫子皇国領の進退の行く末を預ける事にしたのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・5月15日。
ゲルニアン帝国は、この日、キリヤ公国連合国に対して、2週間前に巻き起こった転移災害に措ける転移地域たるナデシコ自治州区の合意無き編入に関する即時撤回と賠償請求並びに、同地の領有を認めろと外交官を派遣して通知をして来た。
この時に対応した勇治の目は冷ややかであり、一方的な要求に激怒したと言われて居る。
勇治はゲルニアン帝国から理不尽な要求案を即時に拒否し、使者に帰ってヒットラン・アドルフラー皇帝に、ナデシコ自治州区は現地政府とキリヤ公国政府が話し合って編入を決めた事であり、他国である貴国に内政干渉を言われる筋合いは、絶対に無いっ!!
使者は小国のキリヤ公国が、ユーラシアン大陸随一の列強大国たるゲルニアン帝国と戦争をして勝てる積りなのかと?聞かれたが。
勇治は片手間で勝てると言い切ったと言うのです。
当時の情勢下では、ゲルニアン帝国は、ユーラシアン大陸の武力統一を掲げて居り、北西部のスノーランド部族国と北東部のアーラスカン共和国。
南東部の離島列島であるアマテラス神皇国。
南部のキリヤ公国・ガリアナ王国 オルトランタ商業連合国・メイルシュルフラッド公国の全てを平らげる事を国是として居た。
その為、ナデシコ自治州区の出来事を言い掛かりにして、その気に乗じて一気にユーラシアン大陸を我が物としようとして居た様である。
だがしかし、これが切っ掛けと成って勃発した公帝戦争は、ゲルニアン帝国の衰退の始まりと言われる失敗政策であり、キリヤ公国との対立は彼の帝国を滅亡へと陥る切っ掛けの始まりと成ってしまう。
その後、ゲルニアン帝国は、キリヤ公国がキリヤ公国連合国、キリヤ公国連邦共和国へと至る中で、幾度も武力衝突を繰り返す。
遂にはキリヤ公国本国・フェリス侯爵独立自治領国・アーラスカン独立自治共和国・メイルシュルフラッド公国独立自治国・ガリアナ王国・オルトランタ商業連合国・スノーランド部族国と言った国々から逆襲迎撃侵攻軍に押し負け、分割統治併合の憂き目遭う事に成った。
西東南から三方向から攻め込まれゲルニアン帝国は、一月程度の抵抗の後に帝都ベルリナ市・ベルリナ帝城宮殿は完全に包囲。
ヒットラン・アドルフラー皇帝生死は不明とされて居る。
公帝戦争の始まりと成ったナデシコ自治州区の編入とゲルニアン帝国との対立は、キリヤ公国連合国の飛躍と成る切っ掛けであり、建国史に措ける輝かしい出来事として、多くの著作物に今も描かれて居るエピソードなのだっ!!
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