俺は今日から最強スナイパーになります!

坂本 狼

俺は今日から異世界で生きます!

(たいして面白くもない高校生活、、恋人はいないし友達は。。いない訳じゃ


ないけど唯一の特技の射的もやる機会がないし、唯一できるのは


VRゲームだけ、退屈だ。)




「威吹鬼!今日もマジレジェやろうぜ!」




マジレジェ。今人気のVRゲーム、マジカルレジェンドの略である。




「いいけど、タケちゃん今日部活は?」




タケちゃん、竹内 陸


中学時代からの友達だ。


幼い頃からずっと陸上をしている。




「今日は水曜だぜ!部活は休みだ!」




タケちゃんは嬉しそうに笑った。




「そっか、俺はいいけど何時から?」




俺は帰る支度をしながら聞いた。




「そうだなぁ、じゃあ4時半にエスカドの中央広場ってのはどうだ?」




「OK、それじゃ4時半にまたあっちで会おう。」




俺はそう答えて教室を出た。


俺は自転車を取りに駐輪場に行くと


学校で有名な2年の不良に同じクラスの男子が絡まれていた。




(めんどくせぇ絡まれたくないけど、俺の自転車の前なんだよなぁ)




俺は鞄に入れていた輪ゴムを取り出し、指でゴム鉄砲を作った。


そして不良の目に狙いを定め、撃った。




輪ゴムは見事に不良の目に命中した。


不良は片目を抑えてしゃがみ込んだ。


不良がこっちを向いた瞬間にもうひとつ用意しておいた


輪ゴムをもう片方の目に撃った。




不良は両目を抑えてなにか叫んでいたがこれ以上巻き込まれたくなかったため


俺は足早に自転車にまたがり走り出した。




10分ほどして家に着いた。




「だだいまぁ」




返事はない。




(母さんはまだ帰ってないか、今何時だ?)




ふと時計を見ると時間は4時20分を指していた。


俺は急いで自分の部屋に入ってマジレジェを起動した。




ウィーンと起動音がなったと思ったら俺の意識がどんどんと


薄れていった。




(なんだ、、、これ、、ログアウト、できない、、やばい、意識が。)


俺は意識を失ってしまった。




目が覚めると俺は森の中にいた。




「ここは、始まりの森か?なんでチュートリアルステージに俺が、


なにかおかしい、、、!?」




普通、視界にはオプションキーが表示されている。


しかし今、俺の視界にはオプションキーが表示されていなかった。




(マジかよ、あれが無いとゲームを終われないどころか


なんの設定も出来ないのに、、)




他にも体の感覚が通常のバーチャルリアリティとはかけ離れていた。




(森の匂いに物に触れる感覚、感覚が色々とリアルすぎる、、


それにこの感覚、、)




俺は手を目の前にかざし言った。




「インテレジェンスコマンド」




すると目の前に今の装備や持ち物、能力値が表示された。


それを見て分かったことは、以前使用していたアカウントの装備や武器を全て紛失してるという事。




そして以前の能力値とは全く違い、全般的に能力値が異常に低かった代わりに


狙撃スキルやそれに関係する能力値が異常に高かった。




「これは、どういう事だ?とにかくまずはエスカド王国に向かうか、


マジレジェと同じならこのエリアはモンスターも少なくpkが出来ないはず、」




俺は急いでエスカド王国に向かった。


エスカドに着いた俺は街を探索した。


その結果俺は結論を出した。




(おそらく俺は異世界転生というものをした。


そしてこの世界はマジレジェと瓜二つの別世界であるということ。


現にマジレジェと王国の名前は同じだが所々違う部分がある。)




「マジかよ、夢じゃないよな。。。最高じゃねーか!」




俺は無意識に叫んでいた。


毎日毎日同じことの繰り返したいして面白くない日常から


俺の大好きな世界に転生させられた。


これ程嬉しい事は無い。




(そうと分かればまずは冒険者ギルドで名前を登録して収入を得ないとな!


とその前にまずは神殿で俺の神器を得なければ!武器なら、、やっぱり雷殿か


なんと言ってもこの世界は誰もが憧れるソードワールド!魔法と剣の世界!


どんな冒険が俺を待っているのやら、楽しみでしょうが無い!)




このマジレジェには神殿がいくつもある。その中でも


雷殿、炎殿、水殿、風殿、光殿の5つは神器を手に入れることができる。




俺は急いで雷殿に向かった。




「着いたな、神殿はマジレジェのまんまなんだな、」




俺は神殿に入りそこの守護者に話しかけた。




「冒険者を目指す者なのですが神につたわりし神器を私に恵んでもらいたい。」


(課金で神器ガチャを引きまくったおかげでセリフ覚えててよかったぁ。)




すると守護者は振り返り言った。




「そうか、我はこの雷殿を司る神、トール様に使いし者


守護者の権限においてお前に神器を分け与えよう。」




(ゲームのままだな、)




すると目の前に光の玉が現れた。


俺はその中に手を入れて、中にあるものを掴み引き出した。




「さぁ何が出るかな、、え?」




俺は目を疑った。


なんと出てきたのは剣や弓矢ではなくスナイパーライフルだった。




「こ、これは、バレット?いやへルカート?対物ライフルみたいな形だけど、


こんなライフル見た事ないぞ、、て言うかなんで銃!?」




マジレジェにはライフルどころか銃すら存在しない。




「嘘だろ、これって変更できたりしません?」




俺がそう聞くと守護者は持っている大太刀を振り回しながら言った。




「おのれ、神から授かった神器を変更だと!?死にたいのか!」




(マジかよ、異世界転生でまさかの銃かよ、、しかもスナイパーライフルとか、


スナイパーライフル?俺の得意分野じゃないか、)




マジレジェには能力値に合わせて適切と見られた種類の武器が


ランダムで出る。




(そういう事なら早く言ってくれよ。)




俺はようやく納得がいった。


最初能力値が異常に低く、狙撃スキル関連のみの能力値が


異常に高かったのは現実の能力値で換算していたからだ。




「つまり、この世界で銃を所持できるのは俺だけって事だな、、、、


最高じゃねーかぁ!」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る