第3話 ちょっと一休み
修道院設立宣言を行い、結界を緩やかに膨らませることにより領地内にいた男どもをことごとく追い払った。
と言っても 実際には我が館の外はほとんど荒れ地であり、住民は 実のところ私一人なのである。
なにしろ親族間のごたごた回避のために、祖父であるリンド国王が崩御された時に
母が相続した領地は、すべて私が魔法で封鎖していたから。もちろん結界魔法で。
母の親族であるスレイン国の重鎮の助言に基づいて。
そして母の死を感知した時、相続手続きのために私が領地に戻るのにあわせて
デッドの男達を率いた父が乗り込んできたわけである。
領主権が移行するときに、一時的に結界が切れるのを狙った父が、私の気付かぬうちに母を殺して領地を乗っ取ろうとたくらんだのだ。
どうやら父は 母の相続領地に結界を張りめぐらしていたのが、母ではなく私であることを知らなかったらしい。
「所詮女」とあなどっていた愚かで強欲な父。
「無知な者ほど限度知らずの我ままを押し通す」の見本みたいな人であった。
さてとこれから何をしようかなー
とりあえず猶予予告した3日間は ここにいたほうがいいよねー。
私の館は現在のリンド国国境からから馬で1日程度のところにある。
もともとはリンド国の一部であったのだが、先王崩御後のごたごたで、私の領土は、デッド地方における独立領土のような立ち位置となっていた。
館から西へ 馬で1日~2日でリンド国
館から南へ 馬で10日前後で海 領海まで私の領地
館から北は 森林が茂っているので境界がどこなのかよくわからない
一応 平地を走る馬の3日分くらいの距離までは結界内に収めておく
館から東は 草原から砂漠へと続き、オアシスとよべるほどのものもない砂漠がデッド地方である。
我が領土の境界は、館から馬でおよそ7日ほどのところにある。
昔は デッドの地にも草原がひろがっていたのだが、デッドの盗賊ども(父の一族でもある)のあとさき考えない行動により、我が領土に接するほど砂漠化がすすんでいる。
だからこそ デッドの人々を煽動して 父の一族が、私の相続した領土(リンド国の一部)をのっとらんと策をめぐらしていたのである。
というわけで 侵略者たちが3日のうちに我が領土を出ようとすれば、リンド国に逃げ込むしかないのであるが・・はてさて この先どうなることやら・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます