夢の終わりに

あなたに夢はありますか?

それはどこにありますか?

わたしに夢はありますか?

それは忘れてしまいました


あなたの夢はどこですか?

それは今思い出せますか?

わたしの夢はどこですか?

それはもう思い出せません


持っているのはどんな夢?

青い空飛ぶ虹色の鳥たちと

ピンクのクジラと泳いでは

夜空の三日月をブランコに


ふわりふわりと遊ぶのです

ゆらりゆらりと飛ぶのです

さらりさらりと音がします

するりするりと眠るのです


けれど何故なのでしょうか

忘れて思い出せないのです

夢を見たのはいつでしょう

ようやく思い出せたのです


わたしに夢はありません

だれかに聞いた話でした

わたしに夢はありません

だれかの夢だったのです


夢の在処を探したいのです

けれども無いものですから

夢を持ちたい望みだけです

虚しくなってしまうのです


夢の在処を探したいのです

見つからないものですから

柔らかなクッションを抱き

涙がぽつりと落ちるのです


そして途方に暮れてしまうのです

途方に暮れて空を見上げるのです

そうして心の奥から思ったのです

夜の空に行きたいと思ったのです


夜空の星がひとつ流れ消えました

わたしは消えたい夢を見るのです

輝く星がひとつ流れ消えるたびに

わたしは薄れて消えていくのです

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