ざらめ雪
思い出捨ててしまおうか
二人で笑いあえた日々を
手を繋いで歩いた日々を
幸せを感じていた日々を
彼の人諦めてしまおうか
一途に追いかけた背中を
私を見てくれる眼差しを
優しく撫でてくれた手を
全てを捨ててしまおうか
想いが通じた日のことも
喧嘩したあの日のことも
思い出の全部吐き出して
全て歪めて壊して捨てて
何もなかったことにして
私一人で歩いて行こうか
だけど振り返ってしまう
後悔はしないのだろうか
あと少しで分かり合える
ほんの少しだけでいいと
誰かはそう言ってくれる
何も持ってないじゃない
両手に何を持ってるのか
持っているならおしえて
誰かがそう言ってくれた
何もない何もない何もない
手にしてるものは何もない
言葉は消えてなくなって
思い出も薄れなくなって
気持ちも濃い霧に紛れて
白い粉雪にかき消されて
手にしてるものは何もない
あの人の声ももういらない
粉雪が視界をさえぎって
細雪が心を凍らせていき
牡丹雪が身体を冷やして
何処にも行けない粗目雪
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