第5話 狸のステータス

 

 次はクー太たちのステータスをチェックするかね。



 ———————————————————


 個体名【クー太】

 種族【魔狸(亜成体)】

 性別【オス】

 状態【エネルギー過多】

 Lv【7】

 ・基礎スキル:【噛み付きLv4】【体当たりLv2】


 ・種族スキル:—


 ・特殊スキル:—


 称号:—



 個体名【ラン】

 種族【魔狸(亜成体)】

 性別【メス】

 状態【 】

 Lv【6】

 ・基礎スキル:【噛み付きLv3】【体当たりLv2】


 ・種族スキル:—


 ・特殊スキル:—


 ・称号:—


 ————————————————————



 ふむふむ。ふむ?

 なんでレベルこんな上がってるの?確か最後に確認した時はクー太がレベル3でランがレベル1。んでそのあと確認はしなかったけど、蛇倒して上がってクー太がレベル5、ランがレベル3にだったんだっけ?


 灰色狼の経験値が多くて脳内アナウンスは一度だったけどランはレベル三つも上がったのか…。

 種族別や個体別で必要経験値が違うのか…蛇も狼もほとんどクー太任せだったけど経験値配分は同じなのか…。要検証だな。


 あとは…状態【エネルギー過多】ってのがあるんですが。やばくないの?爆発とかしないよね?クー太を見てみるが苦しんでる様子はない。


「クー太体調悪かったりするか?」


「ぎゃう」


 首を振ってるから今のところ大丈夫か…?

 あ、状態って詳細調べてなかったか?



 ————————————————————


【状態】

 ・普段と異なる健康状態の場合、どのような状態か表示される。


 ————————————————————



 ふむ。というかクー太が蛇食べた時これ見てればよかったんじゃね?阿保だな俺…。いや、アルコールの影響で思考が鈍ってるってことにしておこう。そうしよう。

 んで、エネルギー過多は?



 ————————————————————


【エネルギー過多】

 ・エネルギー量が種族進化ができる量に達している状態。エネルギー量が過多状態でLvが上限になった場合進化できる。

 ・長期間エネルギー過多の状態でスキルの使用や戦闘、進化をせずにいると身体に負荷がかかり調子を崩すことがある。


 ————————————————————


 んんん?

 エネルギー過多でレベル上限になると進化できるの?

 エネルギー過多って進化の準備が整ってますよ、ってだけで害はないのか…?いや、長期間何もしないと調子が悪くなるんだな。それくらいなら問題ない。


 特にやばい害がないならいいけど…。

 にしてもエネルギーってなんだろうな。

 んー。進化にレベルとエネルギーが必要なのはいいとして、そのエネルギーはどうやって貯まるか、だよな。


 考えられるのは、クー太はエネルギー量的に進化可能でランが不可ってことは、魔石っぽいやつが鍵だろうか。

 あれを摂取することによってエネルギー量が増えて一定量になると進化するのに必要なエネルギーを得ることができる、と。どうだろうか?


 多分合っている、気がする。

 クー太とランのレベル上限がいくつかわからないけど、レベルを上げつつ魔石っぽい……。


 ……もう魔石でいいな。あのビー玉は魔石。よし。

 んでレベル上げつつ魔石を集めて、それをランに与えてエネルギー過多になるかの検証だな。

 ついでに進化までもっていきたい!


 あっ。でも早くこの雑木林からでたいんだよな…さっきまで灰色狼のことが衝撃ですぐにでも外に出たいと思ってたのに……いや、やっぱり進化を見てみたい!進化優先だろう!


「なっ!クー太!」


「ぎゃう?」


 こちらに背を…お尻を向けて周りを警戒していたクー太は呼ばれたことに反応してこちらを振り向き首を傾げる。


 癒されるわー。


 レベル上げの前に他のも詳細見ておこう。

 んじゃ魔狸と亜成体かな。



 ————————————————————


【魔狸】

 ・狸が魔化した種族。


【亜成体】

 ・幼体と成体の間。


 ————————————————————



 簡潔な説明ありがとうございます。

 まあいいや。次は噛み付きと体当たりだな。



 ————————————————————


【噛み付き】

 ・口と牙を使った攻撃時ダメージ量上昇。Lvが上がるほどダメージは上昇する。


【体当たり】

 ・身体を使い相手にダメージを与えた時ダメージ量上昇。Lvが上がるほどダメージは上昇する。


 ————————————————————



 まあ、そのまんま?ってかんじだな。でも灰色狼にランは振り解かれてクー太は噛み付き続けたってことはこのダメージ量だの補正ってやつは意外と大きいのかもしれない。

 鑑定でそこまでの詳細が出ないなら追々検証していくか、研究者的な職業のやつを見つけて頼むか、だな。


 前職も選べるならそういう調べたり検証することに特化した奴もいるだろうしな。


 んじゃ早速レベル上げに…。そういえば灰色狼の魔石食べればランも進化に必要なエネルギー量が溜まるんじゃないだろうか?

 よし。なら灰色狼のところに戻るとするかね。


「クー太、ラン。灰色狼の魔石を取り忘れたから戻ろう」


「ぎゃう!ぎゃぅぎゃぅ」


 ん?クー太が何か伝えたそうにしているが…ごめん。さすがに何言ってるかはわからんよ…。Yes・Noならなんとなく伝わるけど…。

 んー、クー太は戻りたく無いんだろうか。怖い目にあったしな。


「あそこは危ないから戻りたくないってことか?」


「ぎゃうぎゃう」


「違うっぽい?んー、テイムのスキルに使役魔獣と意思疎通ができるような力があればいいんだがな」


 テイマーの職につけば意思疎通できたりするかね?そんなこと鑑定では書いてなかったけど。この際職業も設定しておくか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る