彼はスコープで井戸を覗く

七夕しあ

プロローグ

「ねえ、お父さん、絵日記の宿題でたんだ」



「そうか、すい。進んでるか?」



「頑張ったけど、最後の日だけ書く事なくなっちゃった」



「何書けばいいかな」



「この絵本を見るといいよ、きっと参考になる」



「ねぇ、最後のページだけ真っ白だよ?」



「お父さん、絵のお仕事をしているのに」



「これじゃあ、参考にならないじゃん!」



「それはな、すい? 意味があるんだよ」

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