隅愛

ここはどこだろうか


自分はどこに立っているのだろうか


臓腑が浮く感覚を覚えながら


自分が在る場所を手探っている


その動きはもがく様に似ていた


誰もがそんな自分を気に留めることなく通りすぎて行く


同じように立ち止まっているものはいない


これが孤独なんだ


そう思った


顔を上げることもせず後ろを振り返ることもできない


それが役目だと言わんばかりに嘆くだけの自分


それでいいと思っていた


見つけようともしなかった自分を知らず


分かち合ってもよい苦しみがあるとも知らない


どこかで孤独を愛していた


独りじゃないからこそ愛せるものだと


気づく頃


誰かを独りにしていた


愚かな自分を愛せずにいた

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