第10話学校に行く事に
試用期間も2週間目に突入した。
今日は朝起きて部屋から出るとメイドさん達が何時もよりバタバタしている?気がした。
廊下をバタバタと走るメイドさん。
「どうしたの?」
気になるし話し掛けてみると急ブレーキをかけるように止まって。本当に慌てている。
「あっ!!おはようございます!」
「実は運転手のルカさんが風邪をひいて熱を出された様でして。看病とか!代わりの運転手を手配しないと!って事で!」
早口でそう言うとメイドさんは慌てて行こうとしたので引き止めた。
「私。送るわよ?グレースちゃん乗せて学校まででしょ?」
どんな学校か見たかったし行ってみたかったし!
「え?!良いんですか?」
勿論と返事した。
こう見えて一応元は男なので運転は得意だ。
渋滞や駐車場探しとかあるから仕事の時はタクシーを利用する場合が多いけれど。
ルカ君、風邪かあ。可哀想に。後でお見舞い行かなきゃ。
奥様のメイクとヘアセットを完了させてグレースちゃんの部屋に向かうのが日課で定着して来た。
時間配分もキッチリ出来てきたし。
「今日は私がグレースちゃんを学校まで送りますね。」
奥様の了承も得た。
グレースちゃんのメイクも終わらせて朝食を軽く取っていざ!学校へ!
「アリスねーさん運転出来たのね?」
「出来るわよー!学校楽しみだわ。中には入れないのかしら?」
ちょっとジュリエットや婚約者のアンディー君を見てみたい。
「入校許可証あるから。ルカのだけど首から下げといて。」
グレースちゃんに渡されて気分は学校探検!!
車庫に行くとデカい高級外車が止まって居た。
うーん。外車には興味無かったから金額解らないけどめちゃくちゃ高そう。
運転得意だけど緊張するわね。
本日の私の衣装は無難な男物のスーツだ。可愛い服装は目立つし。ダメよーっと奥様に言われてしまった。残念!
「良かった。ナビがあるのね。帰りは何時?」
「16時かな。」
そんな話をしながら出発。
おー。流石、高級車。エンジン音とか違うわぁ。
住宅街を抜けナビに従って車を走らせる。
豪邸公園から自宅マンションに帰ることはあったけど。
此方の道は初めて行くわね。
「わー。何かお洒落ねー!」
「そう?」
街並みは1度行ったことがあるフランスの何とか通りっぽかった。
「あっ。本当に学校って近所なのね。」
もう到着しそう。
歩くなら20分?くらいかしらね。
「これはまたお洒落な学校!」
エリザベート学院は名前負けしないくらい洋館の様な外観。そりゃお洒落な学校だった。
「そう?そう見える?校内も綺麗なのよ!」
グレースちゃんは普段は校門前で降りるそうだが校内にある駐車場に車を止めた。
「本当に学校内をウロウロしても大丈夫?」
許可証はあるけど。最近は何処の学校も煩いって聞くしね。
「割とクラスメイトの執事とか?ボディーガードとか校内に居るわよ。」
グレースちゃんはサラッとそう言ったけど。
凄い学校なのね!!
それはびっくりだ。普通の学校では無いのが良く解った。
「私の学年の教室は3階にあるから。来ても良いけど?ウロウロしたいんでしょ?」
「そうね。出来ればそのー。クソ女を見たいわ。」
グレースちゃんはぷッと吹き出してジュリエットは3年C組よ。と教えてくれた。グレースちゃんとアンディー君はA組らしい。
「じゃあ、16時にね。行ってらっしゃいませ。お嬢様!」
「うふふ。何かアリスねーさんにお嬢様って言われると照れるわ。」
グレースちゃんはフワフワの巻き髪を風に靡かせて元気よく校内に入って行った。
「さあ。何か解るかしらね。」
ゲームの制作者とか情報提供者とか解れば面白いんだけど。
解らないだろうなあ。
今日はジュリエット探しかな。敵の様子見ね。
学校の外観を眺めて校内探検をする事にした。
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