転生令息の、のんびりまったりな日々

鴎 みい

第1話 こんにちは新しい僕

みなさん、こんにちは。


 僕は何処かの国の貴族の次男で、ユールリウス=ヴァンヘンド=ロッツォ=ウィテナクスと言います。

 長くて覚えにくい名前ですよね。

僕もそう思います。

 気軽にユーリと呼んでください。

愛称らしいです。

僕の家族はみんなそう呼んでますので。

 あ、でも親しい人だけの呼び名みたいなので、他の人には秘密でお願いします。

親しくなったら僕からお教えしますので。


 歳は3歳?みたいです。

多分そうだと思います。

 何せ、今の僕になったのは今からちょっと前……。

3時間ぐらい前?の事なので……。

 よく分からない?

大丈夫です。僕もよく分かりません。


  実は僕──転生者、みたいなんです。


 転生者って知ってますか?

僕になる前の人生があって、その後、僕になるって事なんです。


  僕が僕としてなる前の記憶は、空まで届きそうな建物が沢山あって、箱に乗ってその中の建物に入ってお仕事をしてました。

歳は分かりませんが、お仕事をしているから大人なんじゃないかと思います。

 勿論、子供でも仕事をしている人はいると思いますが、自分の視界から判断すると、身長的に大人だったと思います。

 そしてなんと、僕はそこでは女性だったのです!

今の僕は男性だから、ビックリしたのです。


 目が覚めて、自分の身体に違和感を感じて、部屋にある全身鏡を見て更にビックリして「あれあれ?」なんて考えているうちに今の僕になりました。

 要するに、前世?の僕と今世の僕が混ざって今の僕になったのです!

記憶整理?に時間がかかったみたいで、目が覚めてから3時間経っちゃいましたが。

そして今も多分、記憶整理?というのがされてるみたいです。


 うむむー。


 思考と口調に統一感がないのがその証拠らしいです。

これも一日経てば、馴染む?まとまる?なんかそんな感じらしいです。

 えっと、どこかの誰かがそう言ってました。

誰かは分かりません。


──予定調和だから大丈夫ーなんて、軽く言われましたが、本当、誰?って思いましたもん。


  前世の事はあまり覚えてませんが、もしかしたら何かの拍子で思い出すかもしれません。

今世の事はなんとなくぼんやりと覚えてます。

 なんでぼんやり?と思ってるかもしれませんが、だって僕、まだ3歳ですから。

記憶がそんなにもはっきりしていなくても仕方がないと思うのです。


  なので、僕の記憶確認の意味も込めてみなさんに挨拶をさせていただきました。

 今世の事はまだよく分かっていないので、みなさんに何を説明すればいいのか分からず……。

 挨拶だけしか出来なくて申し訳ありませんが、これからもよろしくお願いしますね。


──以上、ユーリでした!

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