第四龍礁テイマーズテイル
Shiromfly
序説『アラウスベリア』
序説1項「寓話『わかものとりゅう』」
りゅうは、とてもよく
ある
「おや、なんだろう、あのちいさないきものたちは。ふしぎないろをしているなあ」
やがて、
りゅうは、
その
ある
りゅうは
「かわいそうだけど、ぼくはちからになってあげることはできないよ」
「どうしてですか」
りゅうは
「なぜなら、そのこのびょうきをなおすほうほうは、ぼくのしんぞうをとりだして、すりつぶしたものをのむことだけだから」
「では、そうしてください」
りゅうは
「じょうだんじゃあない。そんなことをしたら、ぼくはしんでしまう。しんでしまうことをあなたはできますか?」
「わたしのかわいいむすめがしにそうなんだ!」
それだけ言うと、
りゅうは
お
やったぞ、ずるい りゅうを やっつけたぞ。
やったぞ。ずるい りゅうを たべてやったぞ。
こうして人間は、龍、という生き物が、とても自分たちの役に立つ生き物だという事を知りました。
龍をやっつけることは、自分たちを豊かにする事だと気付いたのです。
龍を殺した人々は、龍は悪い奴だ、悪い奴だ、と、ことさらに言いふらしました。
他の場所にも龍が住んでいることを知った人間たちは、龍を殺して作った武器や防具を使い、悪いことをしていない龍も、悪い奴だ、と言って次々と殺してしまいます。
生き残った龍達はとても嘆き、悲しみました。人間と戦って、滅ぼしてしまえ、という者も居ました。
悩んだ龍の王様は、神様に相談をしに行きました。
龍の王様の話を聞いた神様は言いました。
「そうか。では、お前たちを酷い目に合わせた人間達が同じ目に遭うようにしよう」
「そして、君たちには安心して暮らせる場所を教えてあげよう。皆で一緒に行きなさい」
「わかりました、ありがとうございます」
龍たちは住処を離れ、人々から遠く離れた場所へと飛び立ちます。
龍が居なくなったのを知った人間たちはとても困りました。
しかし人間たちは、他の生き物や、木々、海、川……
あらゆる自然の中から同じ力を得られる事に気付きます。
こうして人間達は、強い力を手に入れました。
こうして人間達は、豊かさを求めて人間同士で殺しあう呪いをかけられてしまったのです。
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