2 美少女が部屋に

「すまなかった、乙戸!」

レイカはバイトがクビになったのを、自分のせいだと思っているようだ。


「これで、斬ってくれ!」

剣を俺に渡す。いやいや、出来るかよ。


「も・・もういいから、気にしないで!」


「本当にすまなかった・・」


―――――


今スーパーで買い物中。相変わらず鎧は着てるけど、なんでも、お詫びに俺のアパートで料理を作ってくれるらしい。

材料が山盛り、この料金だけど、レイカが払ってくれた。お金はどこで、手に入れたんだ?


そして、俺のアパートへ向かう。美少女が俺の部屋に来る。夢のようだ。ありがたい、けれど、困ったことに部屋が超汚い。そりゃあ、男の1人暮らしなんてそんなものだろう。どうしよう、と思ってる間に、もう到着。


「ちょっと・・待っててね」


しかし、


「あれは、私の!」


レイカのポスターを見ると、俺より早く部屋の中へ。


「あ!ダメ!」

ゴミ屋敷が、バレてしまった。


「私のポスターをこんなに沢山。嬉しいよ乙戸」


喜んでくれるなんて嬉しいけど、足元には膝位まで、生ごみが・・。


「どうした?乙戸、汗をかいて?」


「あ・・足元」

レイカは、見てしまった。終わった。


「どうした、あ。私の人形?」

そっち?ゴミを飛ばして、フィギュアに目がいくとは。


「あのさ、レイカ、このゴミ気にならないの・・?」

恐る恐る聞いてみる。


「ああ、モンスターの死骸の山に比べれば何ともない」


「そ・・そうなんだ」

彼女はガチの剣士なんだ。それを改めて思い知った。 

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