小説・趙雲別伝
雛人形
第1話 常山の趙雲
「仁政を布き、大義を為す方に仕えたい」
というのは馬上の青年が数年前から抱いている思いである。
趙雲が義勇兵を集めて仕官の道を探りにいく数年前、
冀州も当然ながら黄巾党が押し寄せた、というよりは激戦地であったかもしれない。黄巾党の首領である
黄巾の乱があらかた鎮圧されたかと思えば権力闘争が始まるのが王朝である。趙雲が幽州で公孫瓚に会った頃に政権を握っていたのは
とにかく趙雲は無事に公孫瓚に面会でき、歓待された。この時に
「汝の志は
と問われた趙雲は
「仁政を布き、大義を為す方にお仕えしたいと思い参りました。侯が大義を為すお方であれば粉骨砕身働きます」
と答えた。これを聞いた公孫瓚は難しい顔をした。聞きようによってはいつでも
「存念はわかった。期待を裏切らぬよう私も気を引き締めよう」
公孫瓚はこう言うしかなかった。
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