夜
葉あいからのぞく星たちが
風に合わせて踊るのを
ただぼんやりと眺めていた
木の幹は冷たく厳しい
家に帰れと言われているようで
何だか、つまらない
どうにも己を痛めつけたくて
たまらない夜がある
冷たい風が今はすべてだ
昨日はもう沈んだ
明日はまだ昇らない
地も天も、廻るのをやめて久しい
今は風さえめぐればそれでいい
見えかくれする、星たちが愛おしい
幹の厳しさが心地好い
そして、風の公平さが嬉しいのだ
独りなら
こうも優しい気持ちになれるのに
いつまでも独りでいられないのは
何故なのか
悲しいわけではないが
それをひどく不思議に思う
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