05





刀を腰に差して。



凛と立てれば格好良かったけど。




「あはは…  やっぱ、こわいもんはこわいねぇ。」


ほんのり腰がひけてしまっていた。



大事なのは気持ちだ。 かっこよさじゃない!



キっと  塔を睨み付けた。


     コワイ。


  ユウキ。



     コワイ。


 カエリタイ。


ユウキ。 ユウキ。






   たすけなきゃ!





  



黒い草むらに 私の足が一歩ずつ近づいていく。




きっと 私は帰って来られない。


きっと 誰かが ムボウだと  馬鹿な事をしたと 悲しむ。




だけど すこしでも可能性があるなら・・・  助けられるかもしれないなら。




ユウキをだして   先へと進んで行く。







どんな呼ばれ方をしても









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る