教科書
「お待ちくださいベルーナ王子様!キャサリン様はこんなことをするお方ではありません!」
(キャー!フローラちゃんが助けてくれるの!ガンバ!フローラ!負けるなフローラー!)
心の中でフローラの勝利?を願い話の行く末を見守る。
「だがしかし、この者は証拠品を持っている!この事実をどう説明出来ると言うのだ!」
「その教科書は…数日前に…だからキャサリン様は無実です!」
「…………すまない言いづらい事を無理やり言わせたようだな。」
フローラさんの勝利?で終わり、私の無実を立証?出来た様だ…………
「おい!話を終わろうとするな!教科書の中身がずたずたに切られていた事は無実だとしても、この者が教科書を手にしている以上、隠そうとしていたかもしれないだろ!」
ブリュウ公子により再度疑いの眼差しを向けるベルーナ王子。私は慌てて手に持っている手提げバックからあるものを取り出す。
取り出したある物とは、フローラちゃんの机から取り出した同じ教科書だった。
「「「???」」」
私以外『どうゆう事?』との顔でお互いの目線を合わせる。
私はこれまでの経緯を話始める。
「…とゆう事なの、だからね私の教科書とフローラさんの教科書を入れ替えて、落書きをした後ナタリー様にお見せして、その後は私が使うつもりでした。私の教科書に落書きをして見せる手もあったけど、フローラさんが名前を書いていて、それを知っていたら問題になるのでこの手しかありませんでした。」
これからの事も含めて話し終わると、3人が目を見開いて驚いている。
「自分を犠牲にするのならなぜ拒否をしなかった?」
「私の家はブリュー侯爵の寄子でして、しかも膨大な借金をしております、断ればどうなる事やら。」
ベルーナ王子の質問に対し答える。
「とにかく私はフローラさんの教科書を持って行きます、これならナタリー様にお見せしても納得していただけますので。フローラさんは私の教科書を使ってね、それでは失礼します。」
私は逃げるように走り教室を後にした、後ろから誰かの声で『おい!待たないか!』と呼び止める声がしたが無視をして走った。
その後、ナタリー様にフローラさんのズタボロの教科書を見せると。
『なんって事!キャサリンさんこれはやり過ぎですよ!あなたがこれ程怖い事をする人だなんって…』
私が教科書をズタボロにしたと思ったナタリー様と取り巻き全員がドン引きをして私を非難したのだった。
(ふが――――――!なんで非難されなきゃならないの!!)
真実を言えない以上、甘んじるしかないキャサリンであった。
あとがき
来週は聖女様は更新しますが、こちらは更新しません。
次回更新日も未定とします。(続きをまだ考えていない事、PVが低いのでモチベが下がっている事が理由です。)
悪役令嬢からの絶対断れない命令!悪役令嬢をやらされる羽目になりました! ジント @zinnto
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