第8話

 そこからは、とにかく、とにかく忙しくなった。


 役を振って、細かく位置や台詞を書き直して。


 体育館でやるので、両脇をどれだけ使ってひとが行き来できるかも試した。


 とにかく、ひっしだった。自分の脚本は、隙間がなくなるぐらいに、メモと書き込みで埋まっていった。


 私の好きなひと。脚本は、届いただろうか。なんて言ってくれるだろうか。


 私の好きなひとは、最後に出てくる、世界を支配する相手に手を貸すかつての仲間役。

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