第29話 回想-カジノ
「どうして、エディーが日本語が話せると解ったの」
東京のホテルでアメリカの思い出話をしている時に雪恵が質問した。
「言葉は英語だけど内容が相手の気持ちを気遣う様な言い方で日本人の様だったからですよ」
「実は私もエディーの英語に違和感を感じていたの・・・でも何か解らなかったの・・・納得できたわ、でも面白いわね、日本で生活すると英語も変わるのね」
「そうだね、でもアメリカ人が聞くと周り諄いのかも知れないよ」
「そうか、そうね、曖昧な言い方だとそうね・・・ところで貴方は乗馬を何処で習ったの」
「千葉に何軒か乗馬が出来る処があるんだ、その何軒かでね・・・君は何処」
「私は学生の時にクラブに入っていたから・・・でも流石に本場のアメリカでは楽しかったわ」
「そうだね」
ヘリの後、二人は部屋に一旦戻るとシャワーを浴び街の観光に出かけた。
観光と言ってもその日はカジノ巡りだった。
何軒か周り勝ちもあり負けもありの状態だった。
「そう言えばルクソール・ホテルではカジノでお金を使うと上手くするとホテル代がただになるシステムがあるんだ」
と清一郎が雪恵に言った。
「えー、そんなのがあるの~、じゃルクソールへ戻りましょう」
「いいの、今勝っていて調子良いのに」
「良いの、行きましょう」
二人はルクソール・ホテルに戻りカジノへ向かった。
清一郎は雪恵をカジノフロアにある「プレイヤーズ・クラブ」へ連れて行った。
そこでパスポートを見せてコンブを貯める為のカジノ・カードを作った。
「どうすると貯まるの」
「機械にカードを通して一回回すと1ポイント貯まると思えば良いよ」
「勝っても負けてもいいの」
「そう、その通り」
「良し」
と言って雪恵は臨戦態勢に入った。
雪恵は本当にホテル代を浮かせるつもりの様だった。
清一郎は常に雪恵の居場所を把握していて23時を回った処で雪恵に終了を告げた。
雪恵は清一郎の思惑に反して素直に従いゲームを止めた。
ほんの数時間なのでまだまだ「パール」にもほど遠かった。
二人はレストランでケーキをつまみにビールを飲みラスベガスの景色を楽しんだ。
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