第60話 レグルスの食い物の恨み?
「おや? 逃げもしないで こんな所で何をしている?黒のアーシュラン殿」
怪訝な顔をしてレグルスは言う
目を丸くして!口も聞けないエイルさん
「えええっつと・・。どうしたもんかな?」とアーシュさん
エイルさんは泣きながらアーシュさんに抱きついたままである
「・・その、もう泣くな・・エイル」
「行かないで・・行かないで・・」と泣くエイルさん(子供のエイルさん
「ほら、あんまり泣くと目玉がウサギみたいになってしまうぞエイル」
ああアーシュさん
相手がエイルさんだと めちゃ優しい優しい
「アーシュなんか変? ん? アーシュがそんなに優しく笑った顔
見たのは初めて
いつも不無表情で、どこか不機嫌な顔をしてて
少し背が高い
それにそんな表情豊か・・だった?」
不思議そうに見つめるエイルさん
「ええ・・っつと」
ハッ!として大きく目を見開き 思わず瞳をそらして 天井を見てしまうアーシュさん
あああ・・焦ってます・・ワン。
ぴくん!として眉をあげるレグルス
アーシュさん おもむろに口を開き
「・・いいから、もう心配しなくていいから・・」
エイルさんを抱きしめる そして 小さく眠りの呪文
「あ、また、じゅ・・呪文・・・ひどいや、アーシュ・・」
ことり・・と眠ってしまうエイルさん。
ひょいと抱きかかえて寝床に連れてゆき
そおっとベットに乗せて 毛布をかける。
ふと眠りに落ちる前に言ったエイルの言葉
また、呪文?また?
つまり もう一人の俺も・・
十年前の俺も・・
同じ手を使ったのか? ちょっと冷や汗をかくアーシュ
「おい!お前は!」 びし!とアーシュさんを指を差す!レグルスさん
「十数年前 私の大切なアカアカを横取りして 約束した絶品お魚料理を作らなった
アーシュだな!!」
昼間の・・
そして、先程までの アーシュ殿とか
憐憫やら同情に満ちた優しい扱い
それに先程までの優しい言葉は、一体どこにワン?
数十年もたつというのに・・そんなに魚料理の事で恨んでるんですか?ワン
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます