第53話 頑張る!わん子とエイルさん・わんわん!

小鳥さんが こっちと誘導する! 


「あ!あの!あの!誰かいますワン見張りの兵士さんみたいでした!

 ね!兵士さんにお願いしてお医者さまを呼んでもらいましょう」


そう言ってワン子はもう一人の・・

子供時代のエイルさんを誘導


部屋の角 

廊下のコーナーを曲がると

そこには見張りの兵士 ケンタウロスの兵士に


今にも槍で突かれそうなアーシュさんがいた!


「危ない!アーシュさん」 声をかけられ 

危うく避けるアーシュさん そうか! 


17歳の・・エイルさんが言ってのは・・


この事だっただねワン


だが!次の一撃が来た! 


アーシュさんに向かう槍の攻撃!


カアアアアン!カキン!


武器同士がぶつかり合う!


大きな音


横からもう一人のケンタウロスの戦士が現れた!


アーシュさんに放たれた槍の攻撃を戦士の持つ槍で払う!


「おい! 駄目だろうが!!! その者は 大事な黒の国からの人質

預かりもの!!」


「まだ処刑とは・・殺すと決まったわけではあるまいが!」

女性の声! ケンタウロスのレグルスさんだった。


「同じことでしょう!レグルスさま!」



「既に黒の国は滅んだ! その者の運命は決まったも同然!」


血気にはやる もう一人のケンタウロスの戦士。


「何故!かばうのです! 

どれだけの多くの仲間のケンタウロスが黒の国の輩(やから)に殺されたと思っているのですか!


レグルスさま生かしておけば 必ずや因縁の種になりますぞ! 絶たねば危険です」


「ふん!私はまだ・・魚料理を食ってないんだ」

ぽつり・・とレグルス


「はい?」 怪訝な顔をするケンタウロスの兵士・・。


「いや・・なんでもない・・

おい!そこの!魔法使いの弟子だったな ワン子!

何か軽めの魔法の呪文でも唱えて 血気にはやってる奴の頭が冷えるまで 

殺さない程度にやっけてくれないか?」


「すまんが・・私だと・・つい手加減なしで 殺してしまいそうだ・・。」


「ああ!ハイですワンワン!」


「ネコの手ええええ!」 


空中から巨大なネコの手が現れ・・


そのネコの手がケンタウロスの戦士を撃つ というより頭に直撃☆! 


ゴイインン


あ・・ああ 気を失ったワン!


「ふふん! まあ!こんなもんでしょう!大活躍!」 

得意になるワン子。


「アーシュ」

エイルさんに呼びかけられて


はっ!とするアーシュ


「俺は大丈夫だから・・エイル!お前は部屋に戻れ!」

首を振るエイルさん


「エルトニア姫・・・

彼にアーシュ殿に城を出るまで ついていってあげた方が良い」


「え・・?」 そっおっと膝をつき・・腰を下げて 顔を近づけて目線を合わせる・・。


エイルに顔を近づけて幼いエイルの目線を合わせる優しい声でゆっくりと話かける 


「アーシュ殿は・・ここにいれば命が危ない・・・。


城を出れば・・

おそらく生き残りの・・いや、同じ黒の国の人間達が彼を迎えに来てるはず」


「城を出るまで 一緒にいて見送ってあげて きっと、また会えるさ・・。

一緒にいれば、白の国の姫君である・・そなたには 手がだせない」


「後から・・大人達に叱られるかも知れないが彼の命がかかってる。」うなずくエイル 


何か言いたげなアーシュ


「たまには・・甘えてみるのも・・楽しいぞおお! 可愛い可愛い恋人だな!アーシュ殿!」 

思い切り!にやーんと笑うレグルス


「ばっ・・」真っ赤になるアーシュ 


もごもご口をパクパクさせる


「さあ!急げよ二人とも!」走りだす二人 


エイルさんはアーシュさんの手をぎゅう!って握りましたワン!

一瞬! アーシュさん 目を見開き 戸惑いの表情を見せたが


少しだけ表情をほころばせて その手を握り返したワン!


「ワン子も行くワンワン♪」


「 お前は駄目!」

「 へっ!」にやああああーんと笑う♪レグルス

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