第2話 出会い 時の狭間
「・・・・」「目が覚めた?」
よく見えないが 少女が薄闇の中で声をかける
暗闇の中 沢山の本が宙に浮かんでいる
倒れていた場所は大きな階段
空間の中 周りには本の山と
天と地をつなぐ巨大な石作りのらせん階段
そのらせん階段にアーシュは一人倒れこんでいた
「お目覚めのようだね」
近くにより女が声をかけてきた
馬の足音がする パカッ パカッパカッ
上半身は女性 そして下半身は馬
女の声 声の主は、白銀の髪を持つ
紫とも青とも変わった色の美しい瞳 きりりとした目元
女性のケンタウロスである・・。
「わが名はレグルス」
「今はお前の敵じゃない 今は・・」くすくす笑う
ほら! ホイと投げて寄越したのは革袋
中には色々な物と先程の宝石箱(オルゴール)
「その荷物が必要になる
ここは時間の果ての先 さまざまな時間が
その時間に存在する者たち」
「お前も見える 小さな火竜王殿」
「・・・俺の事を知ってる?」
「今は・・な
でも以前の時間にいる過去の私は知らない。」
「お前は過去の時間を少しだけ旅をする事になる。」
「今。お前はたとえるなら
未来の時間 時の果ての空間にいるのさ」
「?? 何の話をしてる? 訳がわからない? 」
「・・・もう一度愛しい女に会いたくば 私の骨を失くすなよ」
「そう、オルゴールの中に入っているものだ」
「宝石箱の骨は・・私の死骸・・骨のかけら
ここは未来 時の先かもな 私は未来の亡霊だ」
「早く 行くといい
犬 わん子が
向こうの側の世界 らせん階段の向こうの世界で遊んでる
それから 白骨の原を通り 過去の時間の都に行くといい・・ 懐かしい場所
ちょっとした冒険が待っている」
ニッと笑う「またここで会おう
それから ここで会える私は・・敵じゃないから」
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