天に坐す彼

微笑みをたたえ

彼は地を見下ろしている

彼は私を見つめている


だから祈りを だから歌を

微笑む彼へ 私を見ている彼へ

たとえ

伸ばした手が届かなくとも

空虚な心に返事は無くとも


見上げる彼はいつだって微笑んでいるから



“自らを救う術すら知らぬのか”


笑い含みの言葉が耳をくすぐる

風に踊るそれは彼のものか

或いは疑念に塗れた己のものか


それでも祈りを それでも歌を

天にまします彼は

いつだって微笑んでいるのだから

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