ヨウコソ、Meteorヘ。

まる

Meteor

1

今日、俺は、ここから飛び降りて死ぬ。

そう決めたんだ。

これで毎日受けていたいじめも、悪口のせいで悩むこともなくなる。

消えろ。死ね。お前が居るから最悪。ほかにもたくさんたくさん言われてきた。もう嫌になったんだ。

もう解放されたいんだ。


今日は風が気持ちよかった。

「じゃあね、」

誰かの止めようとする声が聞こえたけど、俺は足を踏み出した。


「ママ〜!!」

「どうしたの?くれるの?」

「うん!!」

「ありがとう、大好きよ、」

優しいお母さんの笑顔。


「お前は元気で居てくれたらそれでいいから。」

お父さん…。


お母さん、お父さん、こんな俺でごめんなさい…。

ごめんなさい…っ。


俺は目をぎゅっと瞑る。



「……へ、」

誰かの声が聞こえて、そっと目を開ける。

「ヨウコソ、Meteorヘ。」

「え、俺、地面にぶつかって死んだんじゃ……」


死んだはずの俺は、ホテルに居た。

「ワスレモノ、しました?」

「は…?……え、誰??」

目の前には、犬の面をつけた、男の子が居る。しっぽが生えてる……。

「ワタシは、ここのオーナーをやってイマス。名前は、狛です。こまくんとかこーくんッテ呼ばれてマス。」

「ここの、オーナー…??忘れもの…?わけ分かんねぇ…。」

「アナタは、後悔、してイマス。なのでここに、キマシタ。」

「後悔……」

「どうしてか、わかりましたカ?」

「分かん、ない、です。」

「そうですか…みんな大体そう言いマシた、安心してくださイ。思い出すまでココに泊まれまス。」

「……泊まっても、いいんですか?」

「はい、ココは、僕の他にも、たくさん居まス、楽しいですヨ、キミは、男の子ダシ、力がありそうなので、手伝ってもらっても、イイですか?」

「あ、はい!泊まらせてもらいますし!いくらでも!」


「嬉しいでス。あ、ココはこの世とあの世のマンナカにあります、だからどこでもないでス。モシ、思い出して、その気持ちヲ伝えたい場合は、僕に言ってくださいネ。では、キミの名前をオシエテください。」

「冬斗です。」

「フユト……。素敵な名前ですネ。」

「俺も気に入ってます。」

「仕事の内容は、アソコのチャラそうな人が教えてくれます。」

後ろを見ると、確かにチャラそうな人が居た。

「ちょっと!!こーくん酷くない?!」

「ホントの事。」

「ひどーい!」

「それよりはやく、自己紹介シテください。」


チャラそうな人はこっちを見る。

「瑠輝斗で〜す!よろしくね!俺はここで働いてんの!ここに居るの楽しいし!えーっと…」

「冬斗です、よろしくお願いします。」

「あ!敬語なしね!!ふゆっちでいいかな?るきって呼んで!」

「はい、あ、うん。」

「緊張してる?」

「いや〜、チャラいって言ってたことあってんな〜って。」

「も〜!!こーくん!!ほんとさぁ!」

「知らないデス。気のせい。」

「はぁ、、こーくんはほっといて、ちょっと説明するね?」

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