第223話さくら花 とくちりぬとも おもほえず

「さくらのごととくちる物はなし」と人のいひければよめる

※とくくちる:あっと言う間に散る。

紀貫之


さくら花 とくちりぬとも おもほえず 人の心ぞ 風も吹きあへぬ

                      (巻第二春歌下83)


「桜の花のように、あっと言う間に散ってしまう物はない」と人が言ったので、詠んだ歌。


桜の花は、あっという間に散ってしまうとは思いません。

むしろ、人の心こそ、風が吹いただけでも、すぐに移り変わってしまうと思うのですが。


確かに、人間の心のほうがあてにならない、あっと言う間に移り変わってしまうこともある。

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