第24話 モブ感・再

少し遅くなってしまったが、サッカー部の部室にやって来た。

前いた高校は部室が無かったから少し感動している。


「こんにちは、サッカー部の見学に来ました」


「おぉ風間くんやないか、やっと来てくれたんか」


出迎えてくれたのは宮川先生だ。

そして部員らしき人も揃っている。

見る限り全員なかなかに体格が良く、強さが伺える。


「今から紅白戦やる予定やったんや。風間くんもどうや?」


「是非お願いします」


そこで一人の部員が手を挙げた。


「宮川先生、彼をいきなり紅白戦に出すんですか?レギュラーでも無いんですよ?」


「無知ってのは愚かやな。ほな試合で風間くんに勝ってみ?出来んかったら試合後にしっかり謝るんやで」


「上等です。完膚なきまでに叩き潰しますんで」


彼は準備のために立ち去る。

俺は非難の目を先生に向ける。


「すまんすまん、でも君なら負けんやろ?さっきのやつ最近レギュラーからベンチに落ちてカリカリしとんねん」


「だからと言って……」


「風間くん、U18の召集かかるレベルやろ?知っとるで。バルサの下部組織からオファー来てたけど断ったことも」


「分かりました、やりますよ」


「じゃあ頼んだで」


そして見学初日からサッカーの試合に参加ということになってしまった。

まぁ、やるか!

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