一月三十日

『今日の感想』


そういえば、自分がラノベというか小説に触れたのはいつだったのだろうか。

思い返せば、小学校中学年の時に頭のいい(今でも県トップの高校に通う友人だった奴)友人が呼んでいた「ぼくらシリーズ」や「ダレン・シャン」を読んだのが最初だっただろう。ただ、その時は今よりも格好つけたかった時期であり、「本」をある種のステータスとして捉えていただけであるので、自発的に読んだとは語れない。


では、もっと最近はどうだろうか。


もっとも鮮明で、思い出せば今でも奇妙な感覚になる中学校一年生のときだった。

ざっくり言えば「奴隷の時期」。部活動での上下関係や強制力に嫌気を感じつつ、伸び悩む勉強に眩暈がして、人としておかしくなっていた頃。


小学校とは大きく変化した図書室で、空いた時間を全て使ってありとあらゆるジャンルの本を読みふけっていたと思う。

どうも図鑑が多くて飽きてしまった為に図書室でも最奥の棚に目を付け、上からてきとーに面白い本があるか探していた時に発見した真っ赤な背。血で汚されたような背。

誰かがペンキか何かで汚したのかな?と幼い僕は考えた。

ただ、手触りはすべすべしていて辞書か参考書(何故か赤チャをその時知っていた)を彷彿とさせるものであったのでどこか嫌気がした。

それでもこの本が放つ異彩さ、妖気に呑まれて本棚から本を取れば表紙の右上にシンプルに名前が書かれてあった。


「傷物語」と。


思い出せるのはこのくらいだろうが、恐らく当時の僕はこの本を借りて一日二日で読み終わった後に「表紙の色と同じくらい凄惨な話だった」と思っただろう。


しかし抵抗はなく、この本の影響が自分の趣味嗜好に影響を与えたのは今でも確かなことだと考える。

最近になって意識するようになったが、自分は「ファウスト系」を好む。西尾維新先生や奈須きのこ先生や竜騎士07先生とかがそのジャンルの作家だ。

ファウスト系と新伝綺を混同して解釈するのが合っているかは分からないが、今は合わせて解釈する。


そんなところだ。自分は起源はそんなところだ。

だから、今のこの趣味程度の小説が進歩するならそういう方向に進むのだろう。

非日常から自分を見出すのだ。


ではまた。



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