第6話 【亡き父からのラブレター】

 オカシイ?


 理不尽をテーマに思いを綴っていると


 どうしてもネガティヴな内容になりがちで


 奇跡.良い意味でオカシイ事が起きた


 

 強引だけれど幸福な事を


 オカシイ出来事  


 と捉えて


 楽しい意味での今日のツブヤキを




 この季節は(冬)


愛する父親を亡くした


 悲しい季節もう十数年


胸に大きな穴がぽっかり空いている


 虚無感と戦っている



 数ヶ月前 引っ越しをした兄弟が


荷物の置き場がないと


 我が家に荷物を置いていったのだが


一向に引き取りに来る気配が無い



 本人に確認しなきゃそれはまずいだろうと


 思うんだけど…


母が捨てると言い出して


 その荷物を


開けちゃったよ…


 様子を見てたら




父の手紙


 亡くなる少し前に書いた手紙が出てきた


私も貰ったのだけれど辞書型の金庫に入れて


 大切に10年持っていたのに…




 親切心で部屋を片付けてくださった家族によって


その大切な手紙を捨てられたと知った時の悲しみ




 もう二度と父の字を見ることは叶わないんだと


しばらく立ち直れなかった



 もう二度と見れないと思っていた父の字


何回も読み返したから


 忘れていなかった


その文面




 個人的なメッセージは多少違えど


懐かしい字で


 残された者が守るべき事


同じ文面で書かれていたその手紙




 涙が溢れて止まらなかった


そしていつも抱えている


 心のモヤモヤ


少しだけクリアになった気がした




父が他界したこの季節に


 失くした思い出が


十数年の時を経て


 同じ時期に再び




 荷物の中に戻すなんて出来無くて


兄弟に確認をして


 仏壇の引き出しの中に大切に…


許可も得たし




残り人生


 もう少しだけ…


頑張れそうな気がした

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