第170話 ドミー、女性10000人を支配しヒロインの胸を触る
このレムーハの世界に、男性の利用を前提とした設備はない。
1000年に1度生まれる希少な存在だし、そもそも侮蔑の対象だからな。
というわけでー、
「温泉も、混浴だっっっ!!!」
「…誰に向かって言ってるの?」
「いや、つい」
「ドミーさまと入浴するのは初めて…楽しいです」
「将軍、ゼルマは恥ずかしがっておりま…へぶっ!」
「変なこと言うと沈めるわよ」
「うち、こんないいお風呂は初めて!」
ここは温泉都市ヴィースバーデンの中でも老舗中の老舗、【フォンタナ】。
【常夏】での海水浴を楽しんだ【ドミー軍】300人は、古城を再利用した古めかしい宿に入った。
各々割り当てられた部屋に入った後、汗を落とすため入浴となる。
「で、【ドミー軍】の残りのメンバーはちゃんと【絶頂】させたの?」
「もちろんだライナ。全員風呂の床でビクン〇クンしていたぞ!そのまま湯冷めしないよう体をふいて戻してやったがなワハハハハハ!」
「数十人それやるのは地味に大変ね…お疲れさま」
まずは約束通り、屋内の大浴場【フリーデリンデの湯】にいた【ドミー軍】の新参を【絶頂】させる。
まああんまり意味はないが、精神的つながりの強化という奴だな。
その後、VIP用のプライベート浴場【ゲオルギーネの湯】に入る。
古城の屋上を改装して建てられた浴場、すなわち露天風呂だ。
ヴィースバーデンの景色を一望できるほど解放的だが、光の屈折を操作する【リフレクション】のスキルにより、外からは盗み見できないらしい。
贅沢に大理石を利用した浴場にいるのはー、
ー金髪のツインテールを下ろした【蒼炎のライナ】。
ー全身をタオルで奥ゆかしく隠すも、胸が隠しきれていない【竜槍のミズア】。
ー大人の女性の肉体を見せつけながら、ゼルマをからかって楽しむ【指揮官アマーリエ】。
ー金色の瞳をいからせ、それに対し果敢に応戦する【天網のゼルマ】。
ー走者らしく筋肉質な肉体が美しい【使番のレーナ】。
この【ゲオルギーネの湯】に集まった5人が、【ドミー軍】の幹部となっている。
それぞれ、【カクレンの乱】鎮圧に大きな役割を果たし、俺に忠誠を誓う身となった。
「さて」
ある程度入浴を楽しんだので、少し真面目な話もしてよいだろう。
「乱終結から早3か月。ムドーソには未だ帰還できていないが、辺境地域以外にも着実に【支配】の手を伸ばしている。諸君たちの活躍も大きい。ご苦労だった」
英雄となった俺はさまざまな都市で熱狂的に迎えられた。
それだけではない。
ーある時はモンスターを討伐し
ーある時は町同士の争いを仲裁し
ーある時はムドーソ王に対する陳情書を預かり、
さまざまな活動を行いながら、隙を見て女性を【絶頂】させ、【支配】の手を広げた。
(おめでとうございます。ドミーさま。ただいま人間の【支配】10000名を達成しました)
スキルを管理するナビからの報告を聞いたのは、ほんの数日前である。
ムドーソ王国人口の50000人のうち、およそ5分の1。
「あとはムドーソから地位の保証があればいうことないんだけどね…あたしの【ビヨンド・サイト・ビヨンド】で何度か偵察してるけど、動きがない」
「焦るなゼルマ。討伐軍が来るのでなければ許容範囲だろう。レーナにはもう一度ムドーソに使いを頼むかもしれん」
「まかしとき!」
ヴィースバーデンに滞在しているのは、未だ返事のないムドーソに向かう進軍スピードを落とす目的もあった。
「将軍には何度かご報告していますが」
アマーリエが口を開く。
「【ドミー軍】の数が増えたことで、多少管理に支障が出ています。常備軍である以上、給与・武器・食料を階級に応じて与えねばなりません」
「300人といえども容易ではないか…考慮しておこう」
【ドミー軍】はムドーソ王国から自立した存在となったため、今までは違った才を持つ人材が必要となっている。
というか、うちの軍ほとんど脳筋しかいねえ!
アマーリエに任せているが、専門ではないし、1人でやるのも限界がある。
帰還する途中で何人かと接触したが、それぞれの町や村に欠かせない存在だったため、無理に引き抜くのはやめた。
「後はライナ、ミズアによる訓練だが…どうなりそうだ?」
「エディトやアルビーナはかなりものになっているわ」
「何人かに、独立して行動する権限を与えてよいとミズアは考えます」
いつまでもライナがミズアが前線に出られるとは限らないので、新たな隊長格の養成も行っている。
「まだまだ課題は山積みだが、着実に前に向かっている。ムドーソ王国無血占領に向け、これからも力を借りるぞ!!!」
「「「はっ!」」」
==========
「ライナ、どうした?」
数十分後。
【ゲオルギーネの湯】から出て宴会場へと向かう幹部たちだったが、ライナが足を止めた。
「相談したいことがあるんだけど…」
「イラートのことか」
「うん」
「ここでは辞めよう。後でじっくりと聞く」
「分かった。お願いね」
そのまま歩き出すライナだったがー、
「きゃっ…」
つるつるとした床に滑り、仰向けに転びそうになる。
「危ない!」
それを後ろから支えるがー、
「おわっ!?」
俺自身も床に滑り、ライナを抱いたまま共に転ぶ。
「いてててて…大丈夫かー」
「うん。なんとかー」
もにゅん。
ん?
なんか手に柔らかい感触が…
小ぶりだが、なかなか悪くない。
「いやっ…」
「どうした?具合でも悪いのか?」
「その…」
「ん?」
「見て…」
ライナに視線を下ろすとー、
その小さな胸に、俺の右手が重なっている。
(…ここを触るのは初めてか?)
何故だろう?
ここを意識したことが今までなかった。
ーぱんぱかぱーん。ドミーさま。【ビクスキ】レベルアップ、おめでとうございます。
ー〇ック〇です。
この前のレベルアップの影響だろうか。
なんだか、このまま触り続けたい。
なぜだ?
「お願い…」
ライナが体を震わせ懇願した。
「来ちゃうから…」
「す、すまん!」
いつもの気丈な少女とは違う弱気な態度に動揺しながら、手をどかせようとする。
その時ー、
「将軍!大丈夫ですか!」
アマーリエが慌てて駆けつける。
「うん?いったい何を…」
「ち、ちがうんだアマーリエ!」
動揺して思わず右手に力が入りー、
「あっ!…そんなー」
「いや、だめえええええ!」
ライナは俺の上で【絶頂】した。
「はあ、はあ…頭が、真っ白に…」
しばらく余韻が続く。
「…見なかったことにしよう」
アマーリエは去った。
「…レムーハの神よ。私の体に成長を促し、この悪しき変態を討伐する力を与えてください…」
ライナが立ち上がる。
再び、例の音が聞こえた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
「待て!早まるな!」
「変態せん滅!問答無用!」
「ぎゃあああああ!」
そして俺は制裁を受けた。
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