第188話☆ カウントダウンの始まり


 広いドーム型の天井は優に3階以上はあるだろう。

 内部は王宮とまでは流石にいかないが、かなりの広さがある。

 

 その天井や何本もの太い柱や壁には、色とりどりのフラッグガーランド旗付きロープが下がり、その旗の間をシャボン玉のようなクリスタルな光を浮かべる大小の球体が、宙をフワフワと浮かんでいた。

その表面にはカラフルな発光石の光や、下に行き交う人々の姿を映している。

 

 それにしても中も外と変わらずに、凄い人の混みようだ。

 ドロレスは息子の小さな手を引きながら、この賑やかなホールの中を見回した。

 あまりの人の多さに入場制限がかかって、やっとホールの中に入ることが出来たのだった。


 リニューアルオープンと本日のみのイベントと重なって、この『アジーレ・ダンジョン』の外には街道300メートルに渡って露店がびっしりと並んでいた。

 近隣以外に離れた町からも参加している店もあり、それ目当てにやって来ている観光客も少なくない。


 しかもアジーレはバレンティアの町から500メートルも離れていないのだ。

 乗合馬車を使わずとも歩いてやって来れる。

 こんなに町に近いところにダンジョンを潰さずに置いておくのは、このアジーレが初級ダンジョンに他ならない。

 

 ホール内部の壁にもびっしりと色々な露店が並び、太い円柱のそばでは大道芸人によるパファーマンスが行われている。

 通常はダンジョンに入らないような家族連れまで、この機会に入ってきているらしい。


 何しろ今日はカーニバルとあって、沢山のハンターや土使いの係が配置されている。魔物なんぞ奥に引っ込んでいるだろう。

 それに元々1層には、小動物のように弱いモノしか棲息していないのだから。


 天井を支える支柱以外に、明るい色でペイントされた何本ものポールが立っていて、その枝にはカラフルな巾着袋が実のようにぶる下がっている。

 子供がやってくるとピエロがおどけながら、その菓子入りの小袋をあげていた。


 母親の手を振りほどくと、息子はそのままピエロの方に走っていった。

 こんな沢山の人の中、いくら近くと言えども手を離すのはなんとも危険だが、子供には目印をつけてあった。


 息子の腰のベルトには、キーホルダーのような銅製のロケットが下がっていた。

 中には特殊な火種が入っている。

ドロレスが作った小さな炎が。


 これは『火』使いの親が使う迷子札だ。

 自分の作った火種を子供に持たせる事によって、探知能力がなくても、その『火』の現在位置なら感知することが出来る。

 距離などは能力者の力にもよるが、いざとなったらこれで引き寄せることも可能だ。

 他にも『土』や『水』使いなども、子供にお守り代わりに持たせることが多い。

 GPSなどないこの世界では、これが親たちの子供を守る護符だった。


 息子のマルクスも今日は興奮していて、一向に眠そうな気配を見せない。

 最近やっと夜行症の昼夜逆転時間も少なくなってきたし、これなら今夜あたりはぐっすり寝てくれそうだ。

 子供相手に手品を見せるピエロに、喜んで跳ねる息子を見ながら、ふとドロレスは亭主のことを考えた。


 昨夜はマルクスが比較的寝てくれたのに、それに反比例して亭主のユーリがゴソゴソ立てる物音が耳障りでしょうがなかった。

 ドロレス自身がムカついて中々寝つけないところにもってきて、落ち着かない亭主の様子が更にイラつかせた。

 

 まったくあの馬鹿。

 始めっから正直に忘れたって言えばいいのに、変に誤魔化そうとするから――。


 しかし――、彼女は豊かな緑色の髪をかき上げた。

 確かに最近、2人とも寝不足で注意散漫になっていたのも事実だった。

 わたしも内職で請け負っている、靴下の刺繍糸をこの間うっかり間違えていたし。

(彼女はお針子の仕事をしていた)

 途中で気がついたから良かったものの、こんなケアレスミスをするなんてホントに疲れてると思ったものだ。


 あの人も今朝早く、しょげて出ていったが、あんな状態でちゃんと仕事出来てるのだろうか。

 頭にきて一時いっとき無視してやったとはいえ、なんだか心配になってくる。


 大体、わたしは精悍なユエリアンと結婚したはずなのに、いつの間に家猫とすり替わったのだろう?

 甘えてくるのもたまになら可愛いいが、料理してる時にまで引っ付いて来られると邪魔でしょうがない。

 もう子供が2人いるみたいだ。

 男って結婚すると変わるものなのだろうか。

 

 そう言えば、洗濯場でよく顔を合わせる質屋の奥さんは、旦那が年取ったらますますケチになったと愚痴をこぼしていた。

 おかげで新しい夏服を買いたいのに、内職を増やさないといけないと眉間にシワを寄せていた。


 同じアパートの4階にいるミリアは、結婚したら旦那が暴力を振るうようになったと、時々手足に痣を作っていたっけ。

 そんな暴力振るわれたら、わたしだったら即別れるのに。

まあ、その前にまず倍返しだけど。

 ウチの亭主に話したら、ミリアの旦那と男同士で話をつけたらしく、それから大人しくなったようでまずは良かった。


 …………しかし暴力かぁ……。ウチももしかしてそう思われてるのかしら。

 なんだか『土』の能力が発現してから、力がシャレにならなくなってきたし……。

 もう少し優しくしたほうがいいかなあ。

 などと物思いにふけっていた彼女は、ちょっと気を抜いていた。


「あっ!」

 後ろから彼女の豊満な胸を鷲掴みにした手があった。

 一瞬、亭主かと思ったが、ここにいるわけないし、第一こんな乱暴な掴み方はしない。

 

 バッと後ろを振り向くと、ニヤニヤした中年男がこちらを横目で見ながら離れていくところだった。

「ちょっとっ!」

 ドロレスはすんでのところで、人混みをすり抜けていこうとする男の腕を掴んだ。

「何すんのよっ!?」

 

 まったくこれだから亭主に付いて来てほしかったのだ。

 人が多いところは、こんな馬鹿者が出没することがある。おちおち祭りを楽しむことも出来ない。


「ケケっ、なんだよ。おれが何したって?」

 下卑た笑いを浮かべながら、男の視線はまたドロレスの胸に注がれた。

「大体、そんな大きなオッパイしてて、触ったって減るもんじゃな――

 ヘギョッ!!」


 ドロレスの右フックが、綺麗に男の尖った顎に決まった。

 顎を支点に、見事に脳みそを揺らす。

 男が崩れるように両膝をついた。

「減るんだよっ! せっかくの気分が台無しだよっ このスケベ野郎っ!!」


「どうしたっ!?」

 騒ぎを聞いて人混みを分けながら、警吏が2人すっ飛んできた。

「痴漢よ、チカンっ」

「あ……、ユーリの奥さんの、ドロレスさん?」

「えっ」

 ドロレスは言葉を発した方の警吏をあらためて見た。


 キャメル色の毛並みのある手の甲といい、目元、鼻筋からして耳を見なくても獣人系とわかる。

 亭主の仕事仲間に違いないだろうが、でも誰だっけ?

 マズいわ、相手はわたしのこと知ってるみたいなのに。


「ビレルです。ユーリと同じ13分署の。

 去年、新年会でお会いして以来ですね」

 察したのか、狐系の獣人は自分から名乗ってくれた。


 ああ、あの時の。

 亭主の仕事場で新年会をやるけど、家族も連れて来ていいって言われて一緒に行ったんだった。

 その時に何人かに紹介されたんだっけ。

 もう一年以上前のことだし、そりゃ覚えてないわけだわ。


 実は、狐系の獣人は記憶力がいい。

 瞬間記憶のように、大概のことは細かいところまで覚えることが得意だ。

 これは多大な情報を活用して、前触れや危機を見抜き生き抜いてきた祖先から受け継がれた能力である。


 ただこの系統の獣人は、間諜スパイやタブロイド紙の記者のような職につく者が少なくない。

 それと目つき――獲物に動きを察知されないように、頭を動かさずに目だけでまわりを見るという肉食獣系のクセ――も相まって、狐系は狡猾だと悪口を言われる所以にもなっていた。


「どうもこちらこそウチの亭主がお世話になっております」

 ドロレスも軽く会釈してみせた。

「ところで奥さん、それ――」

 2人の警吏が彼女の横を見て、目をしばつかせていた。


「え、あらヤダっ!」

 相手の名前を思い出す事に気を取られて彼女はちょっと間、自分の手元を忘れていた。 

 すでに一発目で意識朦朧としている男を逃がさないように、右腕でヘッドロックをきめていたのだ。

 もう照れ笑いしながら、首根っこを持って突き出すしかなかった。

 

 警吏たちが管理室に男を引きずって行くのを見ながら、手で熱くなった顔をあおいだ。


 フーッ、知り合いに見られるのは特に恥ずかしいわね。

 何か直接手を使わなくても、拘束できるワザでも今度訊いとこうかしら。

 動揺した彼女の考えは、ちょっとばかり論点がズレていた。


「あっ!」

 あっちも忘れてた。

 

 ピエロの方を振り返ると、もう息子の姿はそこにはなかった。

 咄嗟に例のお守りの火を探知する。

 するとちょっと離れたところに、その存在を感じることが出来た。

 

 ダンジョンに入る入り口斜め前の柱のところに、息子はお菓子の入った小袋を持って立っていた。

 目の前の人物を見上げて。


 人――よね?

 彼女は目を細めて相手を観察した。


 明るい彩りの支柱をバックに、ソレは黒と赤が色をなしていた。

 噴水のように、2メートルほどの高さまで盛り上がっては下に流れるソレは、漆黒と鮮烈な炎のように光を放つ赤い液体が帯状になって、ドロドロと流動を繰り返している。

 まるで地表に吹き出した溶岩のようだ。


 こんな目立つ姿をしているのに、なぜかまわりを通る人たちは、ソレに一切目を向けていなかった。

 凝視するどころか、ギリギリぶつかる寸前の鼻先を平気で通って行く。


 確かにドロレスから見ても、息子のそばにいるという意識でジッと注視しないと、なんだか視野から外れるみたいに見えづらいのだ。

 まるで隠蔽を使っているように。


 ――まさか隠蔽を使っている? 

 パフォーマーだったら、逆に目立たなくてはいけないのに。


 その黒と赤の動く流動体は、息子が袋から差し出したキャンディを辞退するように、頭部を下ろしてゆっくりと左右に振った。

 そうしてまた体を起こすと、ゆるゆると人混みの中に消えていった。


「マルクスっ」

 すぐに息子の元へ駆け寄った。

「ダメでしょ。知らない人について行っちゃ」

 とはいえ、うっかり忘れていたのだから、こちらも強く言えないが。


「……なちゃいって」

「え?」

「ここあ、キィンだぁから、はぁくでなちゃいって」

 男の子が舌足らずなトーンで答えた。

「――危険だから出なさいって?」

 もう一度辺りを探したが、すでにパフォーマーの姿はどこにもいなかった。


「何かありましたか?」

 彼女の様子に、またビレルがそばにやってきた。

「いま、この子と一緒にいた――」 

 ――不審者と言って良いのだろうか? そういうにはどこか妙な感じがした。


「―― 黒と赤のドロドロした塊りのパフォーマーみたいな人が、この子に何か言ったみたいなんですけど」

「黒と赤のドロドロ? 

 う~ん、おいらは朝からずっとここにいるけど、そんな奴は見た事なかったですよ。

 後から入ってきたのかな?」

 狐の獣人が目を動かしながらまわりを見渡した。


「そう、じゃあいいです。特に何もなかったし」

 もしかすると酔っ払いの戯言かもしれない。


 ふと顔を横に向けると、左右に下がった垂れ幕を付けた大きな穴が、壁の一面に大きく開いていた。

 黒いゴツゴツした岩盤で出来ているその穴は、カラフルな布やリボンに飾られた、腰高のバリケードに囲まれている。

 正面から見ると10メートルほど奥の先には、天井から氷柱のような岩が垂れ下がる鍾乳洞なのがわかった。

 内部にも違うイルミネーションが施されているようで、やや薄暗い洞穴から時折、青や緑、イエローやレッドの光の点滅が洩れて来る。


 これはダンジョンの入り口が開け放されているのだ。

 そうわかるとさっきまで気にしなかったが、このホールの天井近くをフワフワと浮かぶリボンのような存在がいる。


『コルドーン』だ。

 ダンジョンの浅い層に生息する魔虫。

 クリームイエローの体に赤いフリルの縁をなびかせて、人々の頭上を波に漂う海藻ように飛んでいる。

 通常はダンジョンの中から出て来ないのに。

 いや、まず仕切りのせいで出さないハズなのだが。


「ねぇ、ダンジョンは初めてなのだけど、普通、入り口はもっと厳重に管理されているはずじゃなかったかしら。

 これって大丈夫なの?」


 そう、元ダンジョンハンターの亭主が言っていた。

 ダンジョンではどんなに万全の注意を払っても、し過ぎる事という事はないのだと。

 だからその入り口の仕切りは、安全と危険地帯を分ける、とても重要な役割を果たしているのだ。


「確かにちょっと引くでしょう?

 あれじゃ垂れ幕を取ったら、管理してない野生のダンジョンの穴と一緒ですからね。

 このイベントのために大扉を取っ払ったらしいんですよ。口も大きく開けてね。

 ただ今ここには、危険な魔物もいないんですよ」


 そして少し声を潜めて警吏が話してきた。

「なんでもここの管理者のジゲー家が、改装中にほとんどの魔物を一掃しちまったらしいんです。

 フォレストウルフなんか全滅させたみたいで、今や大型魔動物は一切いません」


「えっ? そんな事したら、ダンジョン法に反するんじゃないの?」

 彼女も声を小さくする。


 ダンジョン法というのは簡単に言うと、ダンジョンに行き過ぎた改良をしてはいけないという法律だ。

 かの『ペサディリヤの悲劇』の教訓を得て、ダンジョンを刺激しすぎないようにと各国でそれぞれ定めているのだ。


「さすがにそこは考えてるようですよ。

 ちゃんと申請はしてるし、まだ無害な虫や小動物は残っているようですからね。

 それに『土』使いの係も沢山配置してる。

 もちろん年どころか、一カ月中にはまた新しく魔物を入れ直す予定らしいです」


 見ていると、イベント(宝探し)に参加する者たちでは明らかにないだろう姿の家族連れや、若いカップル、きゃぴきゃぴはしゃぐ娘たちが、バリケードの前の係に券を渡して中に入って行く。


「あら、一般は入れないんじゃなかった?」

「ああ、あれね」

 軽くビレルは肩をすくましてみせた。


「本来はその予定だったんですが、ちょっとくらい入れろって騒いだバカがいましてね。

 それに賛同する客もいて、ちょっとばかり騒ぎになったんですよ。

 そしたらここの現場監督が、イルミネーションのある辺りまでなら良いって許可しちまったんです」

 どうもそのバカ者たちは、ジゲー家の跡取り息子ジェレミーとその友人連中だったらしくて、と獣人が軽く鼻を鳴らした。


 ああ、またあのバカ息子か。

 ドロレスも綺麗な眉を軽くしかめてみせた。


 現場としては安全管理上、一般人をさすがに中まで入れたくはなかっただろう。

 だが、その雇用主の息子から駄々をこねられたら断る訳にもいかない。

 そしてそんなところを他の客に見られてしまって、入れざる得なくなってしまったというところだろう。

 どこでも現場は大変なものだ。

「まあ、でもおかげで一般も入れるようになったのね」


 あらためて見てみると、鍾乳洞の奥には、底面から水面のような光が上に揺らいでいる。

 そういえば中には、棚田のような小さな池が沢山あるらしい。

 それが発光石のせいなのか、ゆっくりと色を変えていく。

 たまに赤や緑の明滅が宙を飛んでいるが、アレはランタン虫か。

 今は季節を過ぎているはずだが、この日の為に冷凍して冬眠させていたようだ。


「ええと、入ってみます? もしご希望なら、整理券なしで入ることも可能ですけど」

 ビレルが職権を活用することを密かに匂わせる。

「わあ、いいの?」

 ドロレスも心から嬉しそうな顔をした。

 やはりどうせなら中に入ってみたい。

 ホールとはまた違った、夜の帳に煌めくようなイルミネーションがとても美しいから。

 

 だけどその楽しい気持ちに水を差すように、先程の息子が言った言葉が頭に中に浮かび上がってきた。


 ―――― ここは危険だから早く出て行きなさい ――――


 楽しそうだった彼女の笑みがふと引っ込むのを見て、『だけどやっぱりダンジョンは怖いですよね』と警吏はフードを脱ぐと頭を掻いた。


「実は、おいらもちょっとやり過ぎだと思うとこがあるんですよ」

 キャメル色の尖った耳が、少ししなだれる。

「一角兎もほぼやっちまったらしいし、お偉いさんの頭にフンを落とすかもしれないっていうだけで、モモンガまで焼き払っちまったのには……」


 それなら今エナジーを放つ動物と言えるのは、ほとんどいないのではないだろうか。

 人間以外は。


『♪♯ ダ~ンジョンが おおこったぁ~ おなかがへったとおおこったぁ~ ♪』


 入り口近くの柱の陰で、女の子が2人、色を塗った小石を床に積み上げて歌を歌っていた。

 それはくしくも『ペサディリア地方』から流行った伝承系童謡だった。


『♪♪ ダ~ンジョンはうごくぅ おおきくうごくぅ どんどんうぅごくよぉ ♫ 』

 ガラガラと積み上げた石が崩れる。

 子供たちはそれにきゃあきゃあと高い声を上げる。


 この『動くアジーレ』というのは大蠕動だいぜんどうを示している。

 だけど、それを防ぐためにもこうして沢山の土使いも配置されているはずだ。

 何を恐れることがあるのだろう。


 なのにこの胸騒ぎはなんだろう?


 いったん広がった不安の雲は、頭に薄黒いモヤを残していった。




  ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 今回は『アジーレ・ダンジョン』だけと話となりました。

 こちらに出没したのは、土の『精霊』ではなく、『マターファ』と同じく

土の『天使』、このダンジョンの番人です。

 ドワーフ伝承には『精霊エレメント』となってますが、その実際はこうした『天使』や『妖精』たちがほとんどのようです。

 人間にその見分けは難しいでしょうからね(^_^;)

 目撃した人間のその半分近くも、こうした幼い子供とかが多いようですし。


 とにかくカウントダウン始まりました。

『アジーレ』と『マターファ』、ついでにこちらカクヨムじゃ行ってないけど『メカトロ』。

 この三つ巴の動きがこれからどうなりますか、どうか引き続きお付き合いお願いいたします。

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