第13話 永久凍土


きっとさ


本物の愛はあるんだよ


今までだって見てきた





しあわせそうなあの子


とっても可愛くて愛されるあの子のように


確証なんかないけど


ああきっと、それは生涯揺るがないだろうと


分かってしまったの


だけど同時に


その本物は私には永遠に無縁だと確信したの


確証なんかないけど




ただ鼓動はいつも冷えきっていくだけ


ふたりでいたってひとりぼっち


みんなでいたってひとりぼっち


ひとりでいたって


いや、隣りあって寒い方がずっと哀しいから




期待しないから


夢を見ないから


口を縫うから


目を潰すから




だからお願い





もうずっと眠れないの


早く眠りたいな神様


キュートなこの願いを聞いてくれよ




きっと海の底を突きぬけたら


星空に浮かべるのに





もういいかい


もういいでしょう?


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